成長の早い子供の服はすぐに着られなくなり、捨てるのももったいない-。キャリーオン(東京)はこんな母親たちの悩みに応え、着なくなった子供服を出品・売買できるインターネットサイトを運営している。
出品作業を全て代行してくれる手軽さと衣類を無駄にしないリサイクルの理念が評判を呼び、利用が広がっている。
2014年6月に始まったサイトにはこれまで、体が大きくなって着られなくなったりした国内外の子供服ブランドの衣類約6000点が出品され、0~5歳までの乳幼児向けが多くを占める。
出品者と買い手の間で品物や代金のやりとりをする煩わしさはなく、キャリーオンが橋渡しをする。出品したい人は不用になった服をまとめて同社に送ると、「お任せ出品」として査定による価格設定から商品の撮影、梱包(こんぽう)、発送までの手続きを全て無料で代行してもらえる。値付けや撮影を出品者自らがする「セルフ出品」もある。
出品した衣類はキャリーオンが1カ所で管理しているため、買い手は複数の出品者から購入してもまとめて配送してもらえる。
出品者はお任せ出品なら売れる前に代金に相当するポイント(1ポイント=1円)を与えられる。ポイントの利用はサイト内限定で、半年以内であればポイントを使ってもっと大きな別の子供服を探して買うことができる。ポイントを持たない人はクレジットカードなどで購入する。
吉沢健仁社長は「手間が掛かるといった既存のサイトに対する母親たちの不満を洗い出し、安心して出品、購入できるものにした。衣類の再利用促進など社会貢献にもつながるコミュニティーとして広げていきたい」と話している。
「フジサンケイビジネスアイ」