ニューズドテックの粟津社長が講演「モバイルを使い切る時代を創る」
ニューズドテックの粟津浜一社長は30日、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された「ワイヤレスジャパン×ワイヤレス・テクノロジー・パーク2025」で講演し、同社が目指すモバイルサーキュラーエコノミー(循環経済)のビジネスモデルを初めて披露した(写真)。
そのなかで「モバイルをバトンのように何世代にもつなげる。モバイルを売って終わる時代から、モバイルを使い切る時代にする」と強調した。仕入れた中古品を検品、データ消去、バッテリー交換などにより新品同様に再生して販売するという循環を繰り返すことで可能になる。
これにより二酸化炭素(CO2)の削減、レアメタルの節約、電子ゴミの削減をもたらし、地球環境保護、児童労働の抑制、有害物質の流出リスクを減らせるというメリットを説明した。
その実現には「モバイルの健康寿命を延ばす必要がある」と指摘。人は健康状態をチェックするため定期的に健康診断や人間ドックを受けて異常の早期発見・早期治療につなげるように、モバイルも定期的に診断する必要があるという。
具体的には「いつでも、どこでも」診断できるアプリ「スマホカルテ」がモバイルの機能異常やバッテリー劣化リスクを早期発見。故障前に交換することでモバイルを使えない時間をゼロにする。これにより日常生活への支障や仕事への悪影響をなくし、快適な生活を送ることができるという。
このため、モバイルを使い切るためのビジネスモデルを確立する。入荷した中古品の検品・データ消去とスマホカルテの搭載、クリーニング、バッテリー交換、研磨の工程を経て新品同様の品質に再生した中古端末「ニューズドフォン」を完成・出荷。一方でスマホカルテにより異常を早期発見したら回収することでモバイルのサーキュラーエコノミーを実現、「使い切るモバイル」をアピールしていく。
さらに利用時間に合わせて料金が変わる世界初の従量課金モデルを追加。見た目が美しく新品端末に近い感覚で使える「ほぼ新品シリーズ」と、新品バッテリーに交換したことで長期にわたり安心して使える「バッテリー100%シリーズ」として販売していく。粟津社長は講演の最後に、「モバイルを少しでも長く使ってもらうため。ニューズドフォンの投入で新市場を創る」と意気込みを見せた。