TNT、2013年第1四半期決算を発表

オランダに本拠地を置く世界有数のエクスプレス・サービス・プロバイダ、TNT Express N.V.（本社：オランダ・アムステルダム、暫定CEO：バーナード・ボット）は、このたび、2013年第1四半期決算を発表しました。

●2013年第1四半期決算のハイライト
・売上は16.66億ユーロ（前年同期比4.5%減）を計上、UPSからの2億ユーロの契約解除手数料を含む2.31億ユーロ（前年同期は0.54億ユーロ）の営業利益を計上
・調整後売上（恒常FX レート）は16.76億ユーロ（前年同期比3.9%減）、調整後営業利益（恒常FXレートで、特別損失を除外）は0.38億ユーロ（前年同期は0.54億ユーロ）
・営業活動による純キャッシュ・インフローは1.67億ユーロ、投資活動による純キャッシュ・アウトフローは0.28億ユーロで、純キャッシュは2.8億ユーロ（前年同期は0.36億ユーロの負債）
・昨年発表されたコスト削減プログラムは引き続き、すべての計上分野における収益改善に貢献
・「Deliver !」収益改善プログラムの施策を開始、最初の節目を迎える
・ブラジルの国内事業は非継続事業とし、中国の国内事業は売却向け資産とする
・2013年第2四半期から、新しい組織体制を決算の基盤とする

全体の業績は、これまでの四半期の傾向が継続しています。業績の対前年比較は、営業日数の差異を考慮に入れていません。
欧州・中東・アフリカ（EMEA）では貨物取扱量は増加しましたが、引き続き厳しいビジネス状況から収益率は減少しました。予定通り、コスト管理によって収益率のマイナス影響を軽減しました。
アジア太平洋における売上は、大口顧客の貨物取扱量の削減と継続的な需要低迷により減少しました。しかし、ビジネス・ポートフォリオの改善とコスト削減プログラムの実施により、営業利益は横ばいとなりました。
ブラジルにおける収益改善は、収益率改善とコスト削減を含む、業績改善に向けたさらなる対策によりもたらされました。

TNTエクスプレスの暫定最高経営責任者（CEO）バーナード・ボット（Bernard Bot）は、2013年第1四半期決算発表を受けて、次のようにコメントしました。
「現在、TNTエクスプレスの収益改善プログラム『Deliver !』が進行中です。収益率改善、コスト削減、不採算事業の縮小に関するあらゆる対策をすでに開始しています。また、企業の再編に向けた重要な措置を講じました。
2013年の貨物取扱実績は、特に欧州において、困難な状況が続くものと見込まれます。これは、当社の市場での地位を最適化し、生産性を向上させる必要性を裏付けるものです。『Deliver !』プログラムによるプラス影響は、今年の下半期から出始めるものと予想しています。
私を含めた当社の経営陣は、2013年6月1日付でテックス・ガニング（Tex Gunning）が最高経営責任者（CEO）に就任することを心待ちにしております。」


●2013年の見通し
・EMEAにおいては、貨物取扱状況は厳しく、引き続き営業実績が伸び悩むことが予想される
・アジア太平洋と南北アメリカでは、前年水準の業績を達成することが見込まれる
・その他のネットワークでは、ファッション関連の大口契約が終了し、TNT Innight（ナイト・エクスプレス・サービス）の貨物取扱状況が悪化することで影響を受ける
・ブラジルでは、損失を削減する見込み

●「Deliver !」のアップデート
TNTエクスプレスの「Deliver !」プログラムは2015年まで実施され、次の4つの優先事項を軸に策定されています。

1. ポートフォリオの再構築
2. TNTエクスプレス特有のサービスに注力
3. 業務遂行能力の強化
4. インフラストラクチャとITへの投資

「Deliver !」プログラムはすでに開始されています。当四半期のハイライトは以下のとおりです。

・中国の国内事業の売却を3月28日に発表、ブラジルの国内事業の売却プロセスは現在進行中
・TNTエクスプレスのターゲット分野における成長を促進する複数の新たな取り組みを開始
・機能/事業部門の再編が最初の節目を迎える。事業モデルを最適化し、2.2億ユーロの収益改善を実現するためのすべてのプロジェクトが進行中
・インフラストラクチャ最適化に向けた投資計画を検討中


TNT Express N.V. について
TNT Express N.V. は、世界最大級の国際総合輸送会社で、1日あたり100万もの書類、小包、パレット貨物を配送しています。欧州、中東、アフリカ、アジア太平洋、南北アメリカでロードとエアネットワークを運用しています。2012年度の売上高は、73億2,700万ユーロ（約8,060億円：1ユーロ＝110円換算）を計上しました。TNTについての詳細はこちらのWebサイト（http://www.tnt.com/corporate）まで。