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流行らない「流行語」? 流行語に映る社会の分断 <新語・流行語大賞>に関する調査結果公開

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流行らない「流行語」? 流行語に映る社会の分断 <新語・流行語大賞>に関する調査結果公開
社会心理学で組織の課題解決を支援するシンクタンク、株式会社応用社会心理学研究所(本社:大阪府、以下「ASPECT」)は、2025年11月に、【2025年新語・流行語※】に関する調査を実施しました。
※<第42回2025年「現代用語の基礎知識」選 T&D保険グループ 新語・流行語大賞>にノミネートされた30語

「流行語大賞の言葉は流行語のはずなのに知らない」という声がよく聞かれますが、実際はどうなのでしょうか?
約1000人に対する調査の結果、2025年度の新語・流行語としてノミネートされた30語のうち、半分以上の語を「知らない」という人が約35%という結果に。確かに、知らない語が多いと感じる人も多そうです。
半数以上の人が「流行った」と感じている流行語は、「物価高」(90.0%)や「緊急銃猟/クマ被害」(85.8%)など9語しかありません。「おてつたび」は最も「流行った」と感じる人が少なく1割に満たない(6.1%)ことが明らかになりました。

また、人の感じる「流行った」感がどこから来るのかを考えさせられる結果をみることができました。30語中8語では知名度と流行感の間で20%以上のギャップ、13語では使用度と流行感の間で20%以上のギャップがあると確認されました。このことから、「知っているけど流行っていない」という流行語(たとえば薬膳:ギャップ52%ポイントなど)があり、必ずしも認知されているかどうかと流行った感は結びついていないこと、「流行っていても自分は使っていない」という流行語(たとえばエッホエッホ:ギャップ40%ポイント)があることから、流行った感じがあっても実際に使う人はごく一部であったりすること、という現象が浮き彫りになりました。

さらに、性別(男性・女性)、世代(平成世代・昭和世代)、利用メディア(オールドメディア・SNS)の点から見ると、「流行った」と感じている流行語には違いがあることが見つかりました(「ラブブ」、「チョコミントよりもあ・な・た」、など)。流行語といっても誰にでも流行しているわけではなく、特定の属性や立場によって顕著にヒットしている「界隈的流行語」が多く存在することがわかります。
人々の所属するコミュニティや接する情報が多様になり、各コミュニティ内だけで固有の考え方が共有されて、「ヒット商品が生まれにくい」「政治的思想の違いによって対話が困難になる」といった社会的課題が生まれていく。流行語にも、このような現代社会の状況が反映されているようです。

【調査概要】
・調査機関: 株式会社応用社会心理学研究所
・調査対象: クラウドワークスに登録されている日本在住・日本語話者の方
・回答者数: 1000人(有効回答987人)
・調査期間: 2025/11/21~2025/11/25
・調査方法: インターネット調査

調査内容に関する詳細な内容については以下のページをご覧ください。
https://www.aspect-net.co.jp/2025newsrelease_ryukogo.pdf


◆会社概要
(株)応用社会心理学研究所
https://www.aspect-net.co.jp/
応用社会心理学研究所は、1987年、社会心理学者が集まって設立したシンクタンクです。初代代表の廣田君美(第17・18期 日本社会心理学会理事長)のもと、若手研究者が社会心理学をアカデミア以外でも広く活用するという強い思いで発足しました。
社会心理学を応用した独自のノウハウ(行動モデル)を提供することで、企業や地方公共団体、学校法人などのマーケティング・組織運営の課題を解決しています。

◆本件お問い合わせ先
株式会社応用社会心理学研究所 担当:田中・山本・義川
Tel:06-6941-2171 Fax:06-6941-2081

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【お問い合わせ先】

株式会社応用社会心理学研究所 担当:田中・山本・義川
Tel 06-6941-2171 Fax 06-6941-2081
Email mtanaka@aspect-net.co.jp
HP http://www.aspect-net.co.jp

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