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株式会社ニューズドテック     代表取締役CEO 粟津 浜一、執行役員マーケティング部 部長 冨永 潤一

少しでも安価で良いスマートフォンが使えるサービスを提供したい

スマートフォン・タブレットのレンタルサービス「みんなのスマホ」をこれまで展開してきた携帯市場だが、新たに購入機能を融合し、消費者がレンタル、または購入を選択できるサービス「みんなのすまほ」として、2021年8月30日よりサービスを開始し、同時に通販サイトをリニューアルオープンさせた。レンタルに加え、販売にも力を入れ始めた同社の狙いや今後の取り組みについて、携帯市場代表・粟津浜一氏、執行役員マーケティング部 部長冨永潤一氏に、聞いた。

販売とレンタルを融合、現在の取り扱いアイテムは600機種に上る
――このサービスはいつごろからスタートされていますか
粟津 2020年11月からスマートフォン・タブレットの、本体のみのレンタルサービスを始めています。これまでレンタル対象機種14機種で、レンタルだけでやってきましたがサービスが好調で拡大していくことになりました。2021年8月30日よりレンタルだけでなく販売も行い、どちらも選択できるようにしました。これにより、現在、販売またはレンタルで選択できる機種は、600機種に上ります。
――レンタルだけでなく販売をスタートしたきっかけはどのようなものですか
粟津 販売を始めたきっかけはレンタルサービスを提供している時、テレワーク需要もあり販売のニーズがあったからです。また、タブレットやスマートフォンの機種を増やしてほしいといった声も利用者から多数あり、自社で運営する通販サイト「携帯市場ECサイト」と決済機能を連動させることで、販売も行え、レンタルで選択できる機種も増やせると考えました。
――新型コロナウイルス感染拡大の影響はどのように出ていますか
冨永 出勤と在宅のハイブリッドのワークスタイルの広がりにより、扱う端末台数を増やして欲しいというニーズが顕著に表れ、利用台数は急激に上がっています。在宅期間が長くなれば自然に増えていくものと見込んでいます。いつテレワークの勤務形態が終わるかわからないという状況下では、中古スマートフォンのレンタルや販売は明らかに通信手段の選択肢のひとつになっています。
インターネットで全て契約完結する利便性から20代や女性客の利用が増える傾向
――どのような顧客層が増えていますか
冨永 顧客は20代の層が増えてきています。従来は20パーセント位でしたが、現在では40パーセントのシェアを占めます。これまでメインは30~50代の男性層でしたが、若年層をうまく取り込めるようになってきています。リユース市場が広がり、今まで掘り起こせていなかった層が掘り起こせています。
――20代が増えている要因はどのようなものとお考えでしょうか
粟津 レンタルの20代の利用が増えた背景には、今年の3月ごろからキャリアより発売されたアハモなどの低額通信の登場により、ネットリテラシーが高い若年層の利用が大幅に増えたのも影響しているのではと考えています。
――その他に見られる顧客動向はどのようなものですか
粟津 女性のユーザーが増えています。他社サービスでは携帯ショップでの契約が必要で、女性には抵抗感を持つ人もいます。他社のサービスサイトはどれも男性をメインターゲットにしているものがほとんどです。
冨永 当社では顧客ターゲットを女性に据えて、「みんなのすまほ」(https://www.minnasumaho.com/ )のホームページも意図してやわらかいテイストで制作しました。これが女性のユーザーが増えている要因の一つだと思います。
――法人のニーズにはどのようなものがありますか
冨永 法人需要は安定的に推移しています。業種別にみると、アプリ開発事業者の検証端末としての需要が多く、昨今アプリを使うサービスが増えている背景からも古い端末のレンタル需要は今後も増える見込みです。また塾の経営者が生徒用にタブレットを利用するケースがあります。セルフエステ業界でもサービス事業者とユーザー間のやりとりに利用している事例があります。レンタルは、スモールビジネスでも導入しやすい点が特長と言えます。 
申し込みから契約まで中一日で決済するスピーディーな審査
――ライバル企業との競合環境はどのようなものでしょうか
粟津 競合企業はありますが、ほとんどは通信代金と機種代金をセットで販売しています。また、それほど在庫数を揃えていないという現状があります。
冨永 当社のサービスは全てインターネット上で完結します。またスピーディーに審査します。借りるまでは土日を挟まなければ最短中1日で決済しています。こうしたスピーディーな審査は重要なポイントです。
――在庫管理や契約で工夫している点はありますか
冨永 中古スマートフォンの仕入れ在庫は岐阜県にあるロジスティクスセンターでチェックしています。アイフォーンだけでなく、アンドロイドの端末も豊富に品揃えしています。
粟津 解約は問い合わせページやLINEなどの複数の方法で申し入れられます。解約したいときは1か月単位での手続きが可能です。他社と違って、複数年契約や違約金の発生はありません。契約時だけでなく、解約の時も手続きし易いよう工夫しています。
これからもチャレンジしていく会社になっていきたい
――当面の取り組みについて聞かせてください
粟津 2022年1月より一部の地域で3Gが使えなくなります。地域によっては3Gのガラケーが利用できない人も出てくるでしょう。各キャリアもガラケーのユーザーを取り込もうと躍起になり、様々な手を尽くしています。当社が注力していくのはスマートフォンのレンタルと販売です。ガラケーユーザーも含めた多様なニーズの汲み取りはできると考えています。当社のような新しいタイプの売り方をしているところはないと確信しています。
――これから目指すところはどのようなものですか
粟津 これからもチャレンジしていく会社になっていきたいです。スマートフォンが高いから買えない、少しでも安価で良い機種が使えるというサービスは、今の時代だからこそ重要と言えます。2021年12月には、画期的でとてもインパクトある新しい販売方法の発表を行う予定です。

今回は、スマートフォン・タブレットのレンタルと販売を融合した新しいサービス「みんなですまほ」について携帯市場代表・粟津浜一氏、執行役員マーケティング部 部長 冨永潤一氏に、話を聞いた。

回線契約を完全に切り離し、安価にレンタルや購入ができるだけでなく、対面での手続きなしで契約でき、解約手続きすらオンラインで完結できるなど、利用者の利便性を第一に考えたサービスを提供しようとする同社の姿勢がよくわかるサービスだと感じた。
常に最新機種を手にしたいという方でなければ、豊富なラインナップから自分にとって必要な機能が搭載されたスマートフォンを選択し、必要な期間だけ、安価に利用できるサービスなので、興味を持たれた方は、一度、「みんなのすまほ」(https://www.minnasumaho.com/ )にアクセスしてみてはいかがでしょうか。
粟津 浜一 あわづ・はまかず
筑波大大学院理工学研究科修士課程修了。2004年ブラザー工業入社。09年アワーズ(現携帯市場)設立し社長。

冨永 潤一 とみなが・じゅんいち
宇都宮大学大学院工学部修士課程修了。1998年東京電力子会社入社。2007年ゲオ子会社(現ゲオホールディングス)を経て、19年携帯市場入社。

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