- 事業についてお聞かせください
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									現在、ご依頼を多くいただいているのが業務のマネジメントシステムや情報セキュリティーも含めたISO関連、それにプライバシーマーク取得のサポートです。
									
									こちらで全て代行するのではなく、コンサルティングに徹するサポートが特徴としています。
									
									マネジメントのPDCAというサイクルを作りなさいというのがISO関連の要求事項ですので、導入後に運用して初めて意味のあるものになります。ですので、認証後もサポートが必要となる代行形式は、あまり好ましくないと考えています。
									
									まずは社内にプロジェクトチームを作っていただきます。そこではチームリーダーを中心に進めていただき、その過程でポイントごとにアドバイス、提案をさせていただくというスタイルで進めています。
									
									この形式ですと認証がゴールではなくなり、その後の運用に関する知識と自信をつけた上で認証を受けることが可能になります。
									
									まれに会社の事情で専門のチームを構成できない、メンバーが少ない場合などは、書類作りをサポートしてほしいという要望もあり、その場合は適宜対応しています。
									
 
 他には、今年の4月に施行された東京都帰宅困難者対策条例をきっかけに、BCP・災害対策コンサルティイングに力を入れています。 条例の中に帰宅困難者対策として、災害時には3日間は会社で過ごせる体制を整えておくというものがあります。 例えばこの制度に対して、従業員を無理に帰宅させずに、3日間会社で過ごせる備蓄品を持っていればよい。緊急連絡網や避難場所を共有さえしていればよいという認識でいるかたが多くいらっしゃるようです。しかし社内にとどまった従業員の安全管理義務が会社側に発生することまでを想定している会社は少ないように思います。 被災後、社内で待機中に何かが起こった場合に損害賠償請が発生するケースも想定されます。そんな場合でも、被災後の対応を事前に決められてさえいれば問題が大きくなることは少なくなります。何の取り決めもない状態ですと、莫大な請求に繋がる可能性は否定できません。 他にも気づきにくいポイントがあるのですが、そこまでをきちんと想定し、対策を講じておいてこそ初めてBCPであると考えます。 現在、あるべき姿のBCPを伝えるセミナーをやりながら、災害を乗り切った後、事業をどう再開していくかに向けたプランニングまでを提案させていただいています。
- 起業のきっかけをお聞かせください
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									起業自体は1996年でした。実は当時はネットショップをやろうと思っていました。
									
 前職在籍時に必要なソフトをアメリカの会社からネット決済で購入していて、これが当たり前になる時代がくると感じました。
 Windows98の発売前、常時接続もまだの時代でしたから、Web決済によるダウンロード販売というのがとても画期的に感じました。そして、近い将来BtoC向けにも普及するだろうという予感もあってネットショップの立ち上げを思い立ちました。 商材はナショナルブランドの販売でスタートし、次に諸外国の文化の交流といいますか、文化を伝えるような商材の流通を想定していました。例えば日本から海外に向けては、フルーティーな香りのする日本酒を食前酒やワイン代わりに、という提案です。
 でも、ネットで海外にお酒を売るときには許可がいるのか、年齢制限をどうするかとか、法に触れた場合どんな罰があるのかなど、今では調べればすぐに分かるようなことが分からなかったため扱わずじまいで終わりました。 決済システムの利用料が月額10万円くらいしたことも、売り上げの目処がそこまで立っていない時期にはハードルが高かったですね。最終的に時期尚早であると考えこれまでやっていた今の仕事を始めました。
 まだ楽天市場がオープンする前の話です。
- 事業の強みを聞かせてください
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									ISO関連の要求事項は品質であるとか個人情報の管理であるとか、それぞれにPDCAを求められます。
									
									それらを別々に運用するというのは無駄の多い話で、同じマネジメントサイクルの中でそれぞれの目標を設定しませんか、という提案させていただいています。
									
 仮にプライバシーマーク取得の依頼があった場合、品質的な側面や環境的な側面からも考えられるようであれば、盛り込んでみましょうとご提案差し上げるわけです。
 縦割り目線での対応が多い日本の組織の中で、コンサルタントとして横串でみることによって、会社全体をふまえた最適化を目指します。
 認証を検討している企業はそれ自体がゴールとなっているケースもあるようですが、弊社では会社全体をふまえた最適化を目指す仕組みづくりを目的としている点が特徴であり強みであると言えます。
- 今後のビジョンを聞かせてください
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									これからの時代、中小企業でも販路や仕入・受注先に雇用も含めて、グローバル化は避けられないのではないでしょうか。というより、世界に目を向けていかないと生き残れない時代になると思っています。
									
									そのためには弊社に何ができるかという答えの1つが、中小企業向けERPを利用した、管理会計システムとそれに伴う業務の構築サービスの提供です。
									
 管理会計と聞くと大企業の話に聞こえがちですが、中小企業こそやるべきであり、これからを生き残るために必要なのではないかと思っています。 在庫の管理であるとか、何が売れ筋で何が売れていないのか、どこの部分に投資すれば一番効果があるのかなどの情報を、いち早く把握し、それらの情報をスピード感を持って活かしていくのは、中小企業にこそ大事であると考えています。
 そこで今、中小企業でも導入しやすい管理会計の低価格での提供を実現するためにオープンソースのERPの準備をしています。 財務諸表を国際基準に準拠させたシステムで、場合によっては海外からの投資も受けられる。これを利用いただくことで、中小企業のグローバル化、これからの時代を生き残るお手伝いをしていきたいと思っています。
略歴
									株式会社サイバービジネス 代表取締役 戸田浩二氏
									
									システムベンダーで約10年、プロジェクト管理を中心とした開発リーダを経験。
									
									その後、大手監査法人で業務改革のコンサルティングを経て法人を立上げる。
									
									現在はシステム関係では管理会計、流通系システムのインテグレーションサービスの提供、マネジメントシステム構築のコンサルティングサービスを提供している。
								
 
                        
 
                             
                             
                             
                            