政治家や経営者などのイメージ戦略を支援するmuse Branding Academy(ミューズ、東京都港区)は7月から、「イメージコンサルタント(イメコン)養成講座」をeラーニングでも始める。イメコンの遠隔教育は初めてという。これにより、ミューズが運営する4校に通うしかなかった受講機会が全国規模に広がる。また、ベンチャー・中小企業などの社長を対象とするコーポレートブランディングのワークショップも始める。
同講座は現在、東京校(東京都港区)、名古屋校(名古屋市中村区)、湘南校(神奈川県藤沢市)、千葉校(千葉県船橋市)で受けることができる。
講義はファッションだけでなく、ビジネスマナーやコミュニケーション、営業力などビジネスセンスを磨くカリキュラムになっており、卒業生には「イメコン資格」を授与する。3カ月単位で授業料は58万9500円。卒業生の独立後の苦労や悩みに応えるバックアップ体制も充実している。すでに卒業生は人を突破した。
このダイジェスト版を7月から、eラーニングで提供する。授業料は26万2500円で、期間は6カ月。実技を学ぶ機会もあり、資格試験は3カ月ごとに受けることができる。これにより、イメコン資格の取得機会が拡大することになり、これまでの年間人程度の資格取得者が一気に増えそうだ。
一方、ベンチャー企業などの社長を集めたワークショップ「コーポレートブランディングベーシックコース」も7月から始める。コーポレートブランドの必要性から、洋服、マナー、コミュニケーション、メディア戦略について講義を受け、最終回でコーポレートブランディング計画を実際に立案する。月1回で6カ月にわたり学ぶ。受講料は15万7500円。
ミューズは、人それぞれが持つ能力、魅力を見える形で表現するパーソナルブランディングの必要性を啓蒙するジャパン・パーソナル・ブランディング協会の認定校。
見た目の訴求力 大切さを伝える
■ミューズ・谷澤社長
イメージコンサルタント(イメコン)の養成に取り組むミューズの谷澤史子社長に、その理由などを聞いた。
--7月からイメコン養成講座をeラーニングでも始めることになった「(開講している)4校だけでは受講生が限られてしまい、資格取得者は年間50人にとどまる。eラーニングの開始により全国から受講できるようになり、それだけ資格取得者も増える。とにかく、女性に向いているイメコンを増やしたい。というのも女性は年齢を重ねると活躍の場が少なくなるが、イメコンは反対で若い人には難しい」
--その理由は
「いろいろな仕事で得た知識や経験が生きるからだ。私がそうだが、女子美術短期大学で服飾デザインを学んだ後、大手アパレルメーカー(事務職)に就職した。別のアパレルメーカーで洋服作りに携わり、営業や人事の仕事にもかかわった」
--イメージ作りの要点は
「採用では、面接で重要なのは第一印象だということを知り、見た目の訴求力を磨く必要があると感じた。だからこそ、『私はこういう人です』という見た目のよさを効果的に提案するイメコンを普及させたい」
「フジサンケイビジネスアイ」