■サイトで知識 前向きな人支援
糖尿病に特化したサイトの内容を説明する青木勇気リーダー
日本最大級のQ&Aサイト「OKWave」を運営するオウケイウェイヴは、「糖尿病と正しく向き合うためのプロジェクト」という専門特化型サイトを立ち上げた。同社では、「前向きな人生を歩みたい人を支援する」といったコンセプトに基づくサイト、「ライフデザイン」を今春から開設しており、糖尿病は「てんかん患者の人生を変えるプロジェクト」に次ぐ第2弾。今後もメディカル・ヘルスケア関連サイトを中心に、ライフデザインの拡充に力を入れていく。
OKWaveに蓄積されたQ&Aコンテンツは、2900万件以上に達している。その中で、とくに閲覧数や検索数が増加しているのが、メディカル・ヘルスケア系。こうした流れを踏まえて具現化したのがライフデザインだ。
第1弾のてんかんについては、「製薬会社のマーケティング担当は医者との接点はあるが、ユーザーの不安を直接聞く機会がない」(青木勇気メディア企画グループリーダー)との事情を背景に取り上げた。患者本人や家族らが、質問と回答の投稿形式に限定せず、本音を語り合えるようにした点が特徴で、メーカー側の開発・販売体制にも効率よくフィードバックされている。
糖尿病サイトも、てんかんで培ったノウハウを十分に反映させ、特定保健用食品などとの広告連動も効率的に進めていく。また、OKWaveに蓄積されている7000件以上の糖尿病に関するQ&Aコンテンツの中から、「症状」「血糖値」「原因」「予防」について分類。利用者が探しやすいようにしたのに加え、専門家への相談コーナーなども用意する計画だ。健康管理のアプリなども提供していく。
今後のライフデザインプロジェクトに関しては当面の間、メディカル・ヘルスケア分野に重点を置いて事業を展開する。具体的には、禁煙や鬱病に代表される精神疾患サイトなどの立ち上げを視野に入れており、テーマによっては製薬会社と共同で運営するケースもありそうだ。
また、健康関連やスポーツ、睡眠などの専門サイトも順次立ち上げ、各サイトを連携させることも検討している。
青木リーダーは「ライフデザインにたどり着ければ、何らかの答えを見つけ出して帰られるようなサイトにしていきたい」と語っている。(伊藤俊祐)
「フジサンケイビジネスアイ」