昨年発売された『ボクのせいかも…-お母さんがうつ病になったのー』の表紙
心理教育絵本の企画制作および講演、ワークショップ事業を展開しているプルスアルハ(さいたま市緑区)は、2012年12月に「家族のこころの病気を子どもに伝える絵本」の1作目となる『ボクのせいかも・・・-お母さんがうつ病になったの-』をゆま書房より発売した。
同団体は精神科の看護師である細尾ちあき氏と、医師の北野陽子氏が精神科の診療所や精神保健福祉センターで働いてきたなか、家族が精神疾患になったとき、その子どもの支援が手薄であるという課題に直面してきた経験から昨年4月に設立。現状では、精神疾患、依存症、虐待など、大人が抱える様々な事情について子どもたちに説明する取り組みや、そのためのツールがほとんどない。同団体はそのためのツール(絵本やテキストなど)を企画・制作し普及させることを目的としている。
話づくりと絵を描くことが得意な細尾氏が絵本のパートを、精神保健指定医である北野氏が解説のパートを担当し、デリケートな内容をわかりやすく、温かく伝えられるよう、日々試行錯誤しながら絵本の制作に取り組んでいる。
同団体は昨年11月に開催された、さいたま市産業創造財団主催のさいたまニュービジネス大賞2012で「ソーシャルビジネス賞/女性起業賞」を受賞。取り組みが評価されつつある。
現在、2作目の統合失調症をテーマにした絵本(2冊組)を制作中で、今秋の出版を予定。今後もツールの制作を通じて子どもの支援や普及を目指す。
【問い合わせ先】
プルスアルハ
さいたま市緑区太田窪1-5-18
TEL:048-881-8611
http://pulusualuha.p2.bindsite.jp/
「フジサンケイビジネスアイ」