パソコン向けソフト開発のメガソフト(大阪府吹田市)は、業務用厨房(ちゅうぼう)設計・提案ソフトの英語版を開発し、今月から海外での販売を開始した。
国内用日本語版を韓国で先行販売したところ好評だったため、英語版を投入し、食文化が似て厨房機器も共通性が高いアジア圏を中心に、在外法人を持つ国内機器メーカーや海外企業への販売を加速する。
同ソフト「厨房プランナー」は2007年8月に発売した。
厨房設計業者や機器メーカーが外食サービスや給食施設などに対して業務用厨房の設計・提案をする場合、平面図を作成する2次元CAD(コンピューター利用設計システム)を使用するケースが多い。
しかし、座標軸上への緻密な数値の入力作業など操作が複雑なうえに、完成イメージが提案先に伝わりにくかった。このため、本物がわかりやすく説得力のある3次元(3D)の立体的な完成予想図は別に作成する必要があった。
一方、メガソフトの同ソフトは、CADの操作技術を前提としなくても、寸法情報を基にして床や壁などをマウス操作で作図したり、建具の設置・変更も自在に行える。加えて、設計図から3D完成予想図と機器リストも作成できるため、作業を大幅に軽減・短縮化できる。
同ソフトの発売後、韓国の業務用厨房の設計技術の教育訓練を実施する企業と、同ソフトの独占的な販売契約を締結。08年から韓国で販売してきた国内版の需要が根強いため、さらに導入が容易な英語版により海外での販路拡大が可能と判断した。
今後、台湾や成長著しい中国、シンガポールなどアジア圏とともに、北米の国内外企業にも売り込みを図る。
「フジサンケイビジネスアイ」