【審査委員特別賞】  着脱可能な構造に特許 中山産業

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「Nコンテナー」の接合部に秘密がある

 2009年に開かれた国連気候変動サミットで、CO2(二酸化炭素)の25%削減が国際公約され、プラスチック成型部品メーカーの中山産業(大阪市淀川区)は、環境ビジネスモデルとしてプラスチック段ボールケースを開発。

 中山和久社長は「プラスチック成型のローテクの企業です。約5年前まで掃除機などの部品成型が中心でしたが、現在はプラスチック段ボールが会社の一つの柱となっています」と話す。

 自社工場は持たず、関東と関西地域の提携工場で生産。本社は、社員5人で設計、部品調達、営業を担当する少数精鋭の頭脳集団だ。

 プレゼン大会では 循環型リサイクル輸送システムのプラスチック段ボールケース「Nシリーズ」を紹介。同シリーズは、オーダーメード設計で形状など企業の要望に応える。また、メーカーから納入先へ30回以上も往復し、箱としても機能、廃棄時には、回収・リサイクルして再度製品化できる循環型だ。

 荷重圧4・6㌧の重量物梱包に最適な「Nコンテナー」は大型パレットサイズだが、部品の組み立て式でコンパクト。4面の独立したパネルから成り、1面をパレットにセットし、サイドパネルを接合部分に傾けて挿入。そしてフロントパネルを差し込み、コンテナーの組み立てを完了する。この作業は、1人で簡単にできる。

 接合部分の着脱可能な構造に特許がある。現在、国際特許を中国、シンガポールで取得し、台湾、米国、マレーシア、日本など7カ国で申請中となっている。

 「取引先の東南アジアなどへの海外進出も多く、日系企業を対象に現地法人の設立も検討中です」と中山社長。

 同社の経営理念は「環境にやさしい創造性のある商品開発を常に心掛け、循環型リサイクル技術力を有するように努力する」ことだという。

 中山社長は「商社勤務した時の仲間にも助けられています。人間関係は大事です。Nシリーズなどの商品を通じ社会に貢献したい」と話していた。

【問い合わせ】
中山産業株式会社
大阪市淀川区西中島4の10の19
電話06・6304・6108
URL:http://www.nakayama-ind.co.jp

「フジサンケイビジネスアイ」

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