~起業家発掘・支援イベント「大挑戦者祭2010 (下)」~
起業家発掘・支援イベント「大挑戦者祭2010」が開かれ、日本最大級のビジネスプランコンテスト「ドリームゲートグランプリ」を勝ち進んだ7人の若手起業家が最後の舞台に立った。ドリームゲートを運営するプロジェクトニッポンの松谷卓也社長が「前例のない世界に突入していく。変化はチャンス。大きな夢、アイデアをもって挑戦してほしい」と激励。その声に応えるかのように、審査委員である著名起業家に熱き思いをぶつけた。資金提供や販売協力などの支援を得たファイナリスト(最優秀賞の坂西優・八楽代表取締役は4月1日付に掲載)のプレゼンを再現した。
多言語化の世界掲示板
ワールドジャンパー.NET 八楽 坂西優 代表取締役
最優秀賞となった「多言語の世界掲示板」とは
「自動翻訳で世界中の人とコミュニケーションできるネット上の掲示板を立ち上げた。これまで違う言語の人と会話できるサイトがなかった。完璧(かんぺき)に翻訳できないからだが、コミュニケーションを楽しみたい、意思疎通を図りたいというニーズはある。そこで『完璧な翻訳が求められるのか、完璧でなくても伝わればいい』という発想の転換によりつくった。ただ、正しく伝わっているかを確認するため、例えば日本語から英語に翻訳したものを再び日本語に翻訳する折り返し機能をつけた」
アニメから始めたのは
「投稿をみると『私のアニメを見てください』というように文書プラス写真、イラストで自己表現しており、おもしろいし楽しい。サイトを立ち上げるとき事前に世界中に聞いたところ、アニメのレスポンスがよかったのでアニメでスタートした。日本のアニメは世界的に注目されており、中でも中南米つまりスペイン語圏からの投稿が多い。メキシコとフランスのアニメ系メディアと提携が決まり、ウエブ上でバナー交換などを始めていく予定だ。今後はフランス語圏とスペイン語圏の人々が会話するようになる。投稿者のなかから新人クリエーターを発掘できるようになればいい」
今後の事業展開は
「アニメからスポーツや旅行などにも広げていく。また、翻訳も現在は11カ国語だが、将来的には世界百数十カ国語にも対応したい。マイナー言語もサポートすることで、サイト運営の意義もでてくる。今は売り上げがたっていないが、今期(2010年12月期)は300万円の売り上げを目指す。5~7年後には1億円の経常利益を上げて、上場も目指したい」
「フジサンケイビジネスアイ」