【キラリ!わが社の商品・サービス】マネジメントベース 「短所チェック」本格販売

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20110901-マネジメントベース1.jpg マネジメントベース代表取締役 本田宏文氏

■社員の抱えるリスク徹底調査

 組織や人材の診断ツールを開発・販売するマネジメントベース(東京都文京区)は、人材が潜在的に抱えるリスクを徹底的に洗い出す検査「RCリスクチェッカー」の本格販売を開始した。同検査は、社員のメンタル面の弱さ、情報漏洩(ろうえい)などコンプライアンス面のリスク、業務品質に関わるパフォーマンスリスクを総合的に診断する。人材の短所のチェックに特化した検査としては日本初という。

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RCリスクチェッカーの検査レポート。検査の翌営業日に結果を出すスピードも売りだ。


同じくらいの長所を持つ人が2人いて、どちらを落とすかという場合、短所つまりリスクに目が行く」と分析する。こういった背景から、従来は長短両方を見るものだった適性検査を、リスクに特化したものとして開発した。

 メンタルの検査では、鬱病などメンタル不調のリスクのほか、パーソナリティー障害や発達障害の傾向も洗い出す。従来テストでは、ストレスへの弱さを評価するものが多かったが、「企業が本当に知りたいのはメンタル不調を発症するのかどうか」(本田さん)と考え、ストレスのためやすさだけでなく、ストレス発散のうまさとの2軸で評価するようにした。

 コンプライアンスリスクでは、学習塾における異常性愛や金融機関における情報漏洩など、企業にとって「これだけは絶対に避けたいリスク」を明らかにする。犯罪など間違いの犯しやすさを測定するため、犯罪心理学の専門家の協力を得ながら開発した。

 3点目のパフォーマンスリスクでは、不注意によるミスのしやすさや早期に離職する傾向などをテストする。

 適性や性格を審査するさまざまなテストが企業の採用フローで実施されることが増え、就活学生などの間では、回答テクニックが広がっている。良い結果を得ようとする意図的回答を回避するため、テストの質問項目の設計には苦労したという。

 心理試験には、「あなたはきちょうめんですか?」というように直接的な聞き方をする“質問紙法”と、「このインクのしみは何に見えますか?」といった質問を投げかける“投影法”がある。質問紙法は、精度は高いが意図的回答への耐性が低い特性がある。投影法はその逆だ。RCリスクチェッカーでは、2つの聞き方を組み合わせたテスト構成とした。「両手法のハイブリッドとすることで信頼性を高めている」と本田さんは自信を見せる。

 しかし、回答ノウハウとの“いたちごっこ”は避けられないと覚悟しているといい、今後もテストの開発を続けていくという。

 同社では来年2~3月頃に実施される2013年4月入社の採用試験向けに同テストの販売を拡大していく予定。今後1年間で100社への導入を目指す。(松田麻希)

「フジサンケイビジネスアイ」

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