城南信用金庫理事長・川本恭治さん(57)
--6月13日に理事長に就任した
「目指してきた『金融機関の枠を超えたお客さま応援企業』を一層推進、中小企業など顧客の困りごと、悩みを解決することに徹底的に取り組む。その一環として、どんな相談でも受ける『城南なんでも相談プラザ』を設けた。課題解決が預金や融資、送金などの本来業務につながればいい」
--昨年12月に、城南信金が事務局を務める「よい仕事おこしネットワーク」を立ち上げた
「きっかけは東日本大震災後の2012年に、地域活性化と中小企業の発展、東北の復興支援を目的に始めた『よい仕事おこしフェア』。昨年は全国259信用金庫のうち212が参加するまで拡大したのに、イベントを2日間、開催しておしまいではもったいないということでネットワークを作ることにした。地域限定の信金が手を結び、各信金が抱える顧客の課題を全国規模で解決する」
--成果は
「135信金が参加し、取引先の『売りたい』『買いたい』『組みたい』といった要望が集まり、毎日が商談会の状況になっている。4日時点で企業登録件数は2015、成約件数は48に達した。顧客との距離が近い信金ならではといえる。各信金が専属のコーディネーターを置いて要望を聞き、全国につないでいる。6月20日にはサイトもオープン、登録、成約件数はますます増えていくはずで、地方経済活性化の起爆剤になる」
--働き方改革への取り組みは
「人に優しい経営を掲げており、仕事の効率化で自分の時間をつくるよう呼び掛けている。育児休暇や有給取得も増えてきた。女性活用にも積極的に取り組んでおり、7、8年後には85店舗のうち30くらいは女性店長にならないと仕事が回らなくなる」
【プロフィル】川本恭治
かわもと・きょうじ 明治大法卒。1985年城南信用金庫。2013年執行役員、15年常勤理事、18年副理事長、19年6月理事長。和歌山県出身。
「フジサンケイビジネスアイ掲載」