株式会社アパレルウェブ

ファッションの国際化と異業種連携推進 AILの意気込み

アパレルウェブ・千金楽健司代表取締役CEOに聞く

千金楽健司代表取締役CEO
千金楽健司代表取締役CEO

「ファッション業界を革新する」とのミッションを掲げ、2000年1月に創業したアパレルウェブが次の20年を見据え、新たな成長ドライバーを創り出した。17年10月に設立した会員組織「アパレルウェブ・イノベーション・ラボ(AIL)」だ。千金楽健司代表取締役CEO(最高経営責任者)は「日本のファッション業界は今まさに大きな変革期を迎えている。市場が縮小する中での生き残り策をAILから提案する」と意気込みを見せる。

ファッション業界を取り巻く環境は

「国内は人口減少と少子高齢化が進み、業界はかつてないほど厳しい状況にある。ピーク時には20兆円程度だった市場規模は10兆円以下に縮小しており、これまで通りのビジネスモデルでは将来性はない。大きく変化するタイミングを迎えているわけで、グローバル展開やブランディングなどが求められる」

だからAILを設立した

「パラダイムシフトを迎えつつあるが、多くの企業は気づいていない。イノベーションの芽を発見して会員に理解と体験をしてもらうのがAILの役割。ミッションは『発見、体験、コミュニティ』。当社が蓄積したデータから分析した業界動向や海外のビジネス事例などのリポートを発行したり、セミナーや研修・視察などを開催したりして最新情報を提供している。会員は70社で8割はファッション業界からだが、異業種からも多く参加している。今年度末には130社まで増やす予定だ」

「AIL初の海外視察として昨年11月にニューヨーク店舗施設研修を実施して好評だったので今秋も開催する。テーマは昨年同様、『“イノベーション”を“体験”する』。小売りの現場では『米国でいま起こっていることが数年後には日本でも必ず起きる』ことが当然のこととして認識されている。ニューヨークで起きているイノベーションを体験することが重要だ」

--10月には米ニューヨーク視察を予定している

「AIL初の海外視察として昨年11月にニューヨーク店舗施設研修を実施して好評だったので今秋も開催する。テーマは昨年同様、『“イノベーション”を“体験”する』。小売りの現場では『米国でいま起こっていることが数年後には日本でも必ず起きる』ことが当然のこととして認識されている。ニューヨークで起きているイノベーションを体験することが重要だ」

--業界各社が生き残るために必要なことは

「デジタルマーケティングを企業文化として浸透させることはもちろん、グローバル化が求められる。日本市場が縮小しても海外で必要とする人はいるのだから海外に出ていけばいい。ブランディングも重要だが、エネルギーを注ぐ企業は少ない。きちんとブランドを創りマーケティング活動に生かすように提言していく。さらにコラボレーション。従来のビジネス展開では戦えない時代なので、例えばモノを売るから体験を売るといったビジネスへの転換には、すでに実行している異業種と組む必要がある。異業種とのコラボを促して業界を盛り上げたい」  --今後の展開は

「データベースマーケティングに乗り出す。アパレルロス(生産と消費のギャップによる在庫増)をなくすためだ。これまで勘と過去の実績から分析して供給してきたが、当社が持つマーケティングプラットフォームに蓄積されたデータなどを生かし、科学的にトレンドを分析し売り上げ予測を立てて発信する。データベース活用を新たな事業の柱に育てたい」

【プロフィル】
千金楽健司 ちぎら・けんじ
1982年中央大商学部卒。中堅インナーアパレル会社に入り、専務を務める。2000年1月アパレルウェブを設立し現職。59歳。埼玉県出身。

【会社概要】
アパレルウェブ
 ▽本社=東京都中央区日本橋堀留町2-2-1 住友不動産人形町ビル5F
 ▽設立=2000年1月27日
 ▽資本金=1億円
 ▽従業員数=91人
 ▽事業内容=ファッション企業のデジタルマーケティングに関するコンサルティング、各種ソリューションの提供

「フジサンケイビジネスアイ」

株式会社アパレルウェブによるプレスリリース

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