ハッチ・ワークが提供する「ひとり会議室」
ウェブ会議所難民向け
ビル空間活用事業などを展開するハッチ・ワーク(東京都港区)は、貸会議室「アットビジネスセンター」の空いた時間をウェブ会議の場として提供する「ひとり会議室」を本格展開する。昨年12月から東京、大阪、横浜など4施設で試験運用してきたが、好評なため拠点を6月までに全21施設に拡大する。
ウェブ会議室を利用するビジネスパーソンが増える一方で、「カフェなどでウェブ会議ができない」と困っているウェブ会議所難民も多い。
こうした声に応えるため、駅前一等地にアットビジネスセンターを持つ同社は空いている会議室を開放。30分100円から、1日使い放題でも1200円という低価格でワイファイ・電源・複写機を予約なしで一時利用できるひとり会議室の提供を試験的に開始。施設1日当たり約10人が利用し、利用後調査では90%以上が「満足」と答えた。
格安料金で気軽に使えることが評価されたことが分かったことで東京・池袋駅前別館、横浜西口駅前、大阪・心斎橋駅前とPREMIUM大阪駅前に加え、大阪梅田でも運用を開始。6月までに21施設に拡大し1日当たり210人、年間で約7万5000人の利用を見込む。これにあわせて試験的に月額制を導入したほか、法人契約プランを検討中という。
場所にとらわれずに打ち合わせが可能なウェブ会議は、増加するフリーランサーやテレワーカーにとって必要不可欠なツールになっている。2018年にはJR東日本や東京メトロが駅構内に個室型のウェブ会議所の実証実験を開始。これに対しハッチ・ワークは、高価格で閉鎖的という個室型のマイナス面を改善するためオープン空間を共用するひとり会議室を提案した。
「フジサンケイビジネスアイ」