気軽に子供服リユース クローゼット感覚で供出・調達

会員から送られてきた子供服の検品=東京都港区
会員から送られてきた子供服の検品=東京都港区

会員から送られてきた子供服の検品=東京都港区

「購入してもすぐに小さくなってしまう」「新品ばかりではもったいない」「身近にあげる人もいない」「リサイクルショップでもお金にならない」…。

少子化の中で子供服に関する悩みは多い。最近はフリーマーケットやオークションなどで賢くリサイクルする方法もある。ただ、いざそれらを活用するにも、発送作業や先方とのやり取りなどに手間がかかる上、金額や送料などの不満もある。

ウェブサービス会社のキャリーオンは、こうした問題を解消した子供服専門のリユースサービスを展開している。コンセプトは“ソーシャルクローゼット”。会員はクローゼットのように不要になった子供服を供出し、必要なものを調達できる。

会員は、不要になった子供服を発送キットにまとめて詰め込み、伝票に記入して送付する。一着ずつ値付けをしたり梱包(こんぽう)・発送をする必要はない。

発送すると、キャリーオンからポイントやギフト券を受け取る。オークションやフリーマーケットのような入札者とのやり取りは不要だ。ここで得たポイントは、他の会員が送った子供服と交換できる。一方、出展されている子供服は購入も可能。同社の売り上げは、この購入によるものだ。

現在の会員は3万人弱。会員から1カ月当たり3万~4万点の子供服が送られてくるまでになった。キャリーオンの吉澤健仁社長兼最高経営責任者(CEO)は「今年からは売り上げも伸びてきた。まずは10万人の会員獲得を目指す」という。

同時に、利用を促す取り組みも加速する。10月17日からは東京都立川市内のショッピングセンター「ららぽーと立川」にポップアップ店舗を出店したのに続き、横浜市内などでも順次同様の取り組みを続ける。

この秋からは、本業でも子供服に加えお母さんの洋服“レディースファッション”も扱うことにした。順次、ベビー用品や企業が提供するアウトレット品などにも広げたい考え。「会員は6歳以下の子供を持つ母親が中心。そうした層から得られるニーズなどのデータは貴重だ。今後は会員ネットワークをより有効に活用していきたい」(吉澤社長)

同社は今後、他社とのアライアンスなども検討していく。そこで力になるのは、同社が有する“ママの会員基盤”。この基盤を大きく育て「子育て世代にアプローチする企業との協業にも取り組みたい」(同)としている。

【会社概要】 キャリーオン
 ▽本社=東京都港区白金台5-3-6 白金台セントラルビル2階
 ▽設立=2013年5月
 ▽資本金=1億3200万円
 ▽従業員=30人
 ▽事業内容=子供服のオンラインリユースサービスなど

「フジサンケイビジネスアイ」

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