不動産業に特化した業務支援クラウドサービス「いえらぶCLOUD」を提供する、いえらぶGROUP(東京都新宿区)は、VR(仮想現実)サービス事業を展開するスペースリー(同渋谷区)と事業提携した。不動産会社は同CLOUD内で物件情報とVRを一元管理できるようになり、集客や接客でのVRの活用が可能となる。
一般的な物件探しでは直接現地に行く内見が必須だが、複数の物件を回る内見は顧客、不動産会社とも大きな負担となる。このため自宅や不動産会社にいながら物件を閲覧できるVRサービスへのニーズが高まっている。しかしVRの作成・管理には専用ソフトが必要で、物件情報とVRの公開を別々に行わなければならないなど運用が大きな課題となっている。
現状では有効なデータ収集が実施されておらず、個別のサイトでの収集にとどまり、反響から成約までの一連の流れの中でVRの効果検証や物件・顧客の属性とひもづけた分析などができず、サービスの最適化に至っていない。提携後はこうした課題が解消される。
同CLOUDは1万2000の不動産会社への導入実績がある。このデータを生かし、スペースリーが強みとする人工知能(AI)による分析と組み合わせることで不動産業界におけるVRサービスの最適化を図り、不動産取引のIT化を推進していく。
「フジサンケイビジネスアイ」