町工場に付加価値創造拠点 リバネス 墨田区にベンチャー、大手連携施設

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COGの内部。倉庫の一部を活用して運営する=東京都墨田

起業支援のリバネス(東京都新宿区)は、ベンチャー企業のアイデアと町工場の技術、大企業をつなぐ施設を、中小製造業が集積する東京都墨田区に開設する。都内の丸の内や虎ノ門、渋谷といった大型再開発エリアではベンチャーと大企業の交流を促進する拠点が相次いで整備される中、新施設では町工場も付加価値を生み出せるような環境づくりを進めていく。

4月から本格稼働する新施設は「センターオブガレージ(COG)」。日本たばこ産業(JT)の倉庫の一部を借り受けてリバネスの子会社、グローカリンク(同)が運営を担う。間仕切りで仕切られたオフィススペースや、ものづくり相談スペース、最大で120人を利用できるプレゼンテーションルームなどによって構成されている。

入居するのは睡眠改善システムのニューロスペース(東京都千代田区)や台風並みの強風も利用できる風力発電機のチャレナジー(同墨田区)など。また、東南アジアや英国のベンチャーも施設の支援対象としており、英国の脱水装置開発ベンチャー、uフラクション8などの入居も決まっている。

施設の運営は墨田区内などにある町工場と連携して行う。具体的には町工場とCOGをウェブカメラで常時接続し、設計や試作などに関して助言する。

また、農業やバイオ、化学、ものづくりの4分野については研究所と組んで、小規模実証を行うことも可能だ。三菱電機やJTは、COGのパートナーとなって販路構築などで支援する。

COGのセンター長に就いた金属加工業、浜野製作所(同墨田区)の浜野慶一社長は「単に下請けを行うだけではなく、町工場の保有技術が社会の課題解決の一翼を担えるようになってこそ、われわれの存在意義がある」と話している。

「フジサンケイビジネスアイ」

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