【イノベーター】ウリドキネット リユース品のCtoBサービス

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ウリドキネット・木暮康雄代表取締役CEO

最も高く買い取る業者探す

リユース商品の買い取りに特化した価格比較サイト「ウリドキ」を運営するウリドキネットは、昨年11月に開催された「革新ビジネスアワード2016」で大賞に輝いた。最も高く買い取ってくれる業者を探せるという買い取り情報の透明化に加え、申し込みからお金の受け取りまでの全てをサイト上で完結できるCtoBサービスが評価された。「価値を視覚化させる」というスローガンを掲げる同社の木暮康雄代表取締役CEO(最高経営責任者)にCtoBサービスの将来性などを聞いた。

--CtoBの電子商取引が成立する場を提供している

「BtoC、CtoCの販売ツールはそろうが、CtoBの買い取りツールは世の中になかった。またリユース業ならではのキャッシュフローの不健全性も大きな悩みだった。そこで決済の流れも担うサイトをつくった。昨年8月からサイトの正式運用を始めたが、売り上げは月150%増と好調だ」

--決済機能を持つメリットは

「個人から買い取った業者は各人の口座に料金を振り込まなければならないが、振り込み処理に手間と手数料が掛かる。ウリドキに一本化すると、それを削減できる。利用する個人は、複数の買い取り店に売ったお金がまとめてウリドキから振り込まれる。CtoBの流通を担う弊社は、業者に対してはキャッシュフローに関する問題解決、個人へは売却サービスだけでなく消費サービスなど新たなサービスの展開が可能になった」

--仕組みは

「利用者は、不要になったリユース品をネットで売却するとき、どこの業者が最も高い価格で買い取ってくれるかを比較サイトで探し出して買い取りを申し込む。自宅などに集荷に来る運送業者にリユース品を渡し、買い取り業者の査定を経て売却する。リユース品を段ボールに詰めてコンビニに持っていく必要はなく、自宅から一歩も出ずに買い取り申請から代金決済までの手続きをネット内で済ますことができる。自宅で待っていれば1週間後には現金が手に入る」

--日本のリユース市場は

「市場規模は年1.5兆円で約9%成長を続けている。しかし、押し入れに眠っているまま使われずに放置されているリユース金額は少なく見積もっても16.6兆円といわれる。ただ、この金額は携帯電話やブランド品だけで、本やゲームなどを含めるとさらに多くなる」

--市場規模拡大の可能性が高い

「CtoBの買い取り市場は日本独自のもの。というのは日本人はモノを大切に扱うので流通品として買い取れる。査定職人の目利き力も強みで、リユース品といえども高値で売れる。日本人が査定しているからだ。価格の透明化もあって、リユース市場が大きく動く感覚を持っている」

--価格の視覚化は進んでいるのか

「以前『高値買い取り』という看板を掲げる業者もいたが、安く買い取りたいから価格を示さなかったにすぎない。われわれは価格をオープンにして利用者に受け入れられた。価格の透明化に取り組んだ業者は残る。一方、透明化によりリユース品の売りどきが分かるようになった。売りどきを間違えると、安値で買い取られてしまいかねない」

--消費サービスなど新たな展開とは

「サイトに不要品を出すことで新たなお金が生まれる。こうしてたまったお金でチケットやクーポンなどが購入できるサービスを展開する予定だ」

【プロフィル】
木暮康雄こぐれ・やすお 専修大経営学部卒。大学在学中の2005年に中古書籍のECサイト運営会社プリマプロジェクト設立し代表取締役。14年退任しウリドキネット設立して代表取締役CEO。35歳。横浜市出身。

「フジサンケイビジネスアイ」

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