筑波大発ベンチャーで水中遠隔操作ロボットの開発を手掛ける空間知能化研究所(空知研、茨城県つくば市)とスカパーJSATが、水中無人探査機(水中ドローン)を用いた遠隔海洋調査の実証実験に成功した。両社は2017年度中に、海洋産業事業者向けサービスを開始するとしている。
両社は今月17、18日、水中ドローン実証機を用い、伊豆半島沖水深145メートル付近の海中映像撮影とデータ送信実験を行った。
ドローンの撮影した映像はスカパーJSATが運用する衛星IP通信経由で陸上のデータセンターに送信され、リアルタイムに確認ができたという。
4月に業務提携した両社は、水中遠隔操作ロボット技術と衛星通信サービスを組み合わせた水中探査事業の実現に向け、検討を進めてきた。
実証実験に加え海洋・養殖事業者などへのニーズ調査も実施、「安全かつ低価格での水中調査の提供は事業化の意義がある」(スカパーJSAT)とし、まずは調査・監視サービス提供を目指すという。
スカパーJSATは今年度から5カ年の中期経営計画で新規事業創出による事業領域拡大を目指しており、今回の空知研との業務提携はその一環。
「フジサンケイビジネスアイ」