グローバルウェイ・各務正人社長
グローバルウェイは日本の労働人口である6600万人を対象に、就職・転職関連サービスをインターネットで提供している。今後、働く人が必要とする衣・食・住に加え、教育や冠婚葬祭などのライフイベントにも幅広く展開していく。今期中に海外事業を本格的に始動させ、3年で時価総額1000億円、6年で3000億円を計画している。各務正人社長は「東南アジア、南アジアで最も支持されるインターネット企業を目指す」と話している。
--「キャリコネ」がサービスの柱となっている
「企業の口コミ情報サイトとそれに連動する人材紹介で営業利益の77%を稼ぎ出している。実際に働く人から給与や業務内容などについて投稿してもらう。求職者にとって求人広告だけみても、その会社の本当の姿は分かりづらい。キャリコネの情報を活用することで、就職や転職に役立ててもらいたい。日本の労働人口は6600万人で、年間1800万人が転職を希望するが、活動する人となると800万人に減少する。さらに実際に転職するのは320万人になってしまう。求職者目線の情報の不足が、転職への意欲を低くしているのだろう。情報面からサポートすることで年間4000万人以上から利用されている」
--キャリコネの強みは
「企業の口コミ情報が得られるとともに求職活動もできる。27万件以上の求人情報を紹介するほか、提携先のサイトも利用可能。特に注目されているのが企業ニュースで、口コミ情報をもとに専属の編集者がオリジナル記事を毎日配信している。『安っぽい趣味に要注意! 転職面接に仕掛けられる落とし穴』など、楽しく役に立つ内容で20~30代の人から好評だ」
--新規事業について
「求職活動から派生して、横展開を図っていく。仕事が決まったら、それに伴い引っ越しをするだろう。仕事と生活が安定したら結婚するかもしれない。転職情報だけでなく衣・食・住に関わる幅広いサービスを展開していく。個人間取引であるシェアリングエコノミーを来年3月までに立ち上げる」
--海外進出を準備中だ
「今後10年間で東南アジア、南アジアに100億円を投資して、サイト運営事業を展開する。現地の企業と提携するほかM&A(企業の合併・買収)も活用する。とくにミャンマーを最重点地域として重視している。人口5000万人を超え、若年層が多く情勢も安定している。すでに現地で有望な企業40社以上を調査している。今年中にミャンマー事業が具体的に動き出すだろう」
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【プロフィル】
各務正人かかむ・まさと 米ワシントン大ビジネス学部卒。USB証券、ドイツ証券を経て、2001年ウェブメソッド(現ソフトウェア・エージー)入社。04年10月グローバルウェイを設立し現職。43歳。岐阜県出身。
【会社概要】グローバルウェイ
▽本社=東京都港区浜松町1-7-3 第一ビル
▽設立=2004年10月
▽資本金=2億1143万円
▽従業員=68人(2016年7月1日時点)
▽売上高=11億8800万円(2016年3月期)
▽事業内容=企業の口コミサイト運営、法人向けクラウド型業務ソフトウエアの開発と導入支援
「フジサンケイビジネスアイ」