プリンターなどの販売や保守を行うサトー(東京都目黒区)は、色の配列でデータを表す自動認識技術「カラービット」を活用してローン書類を管理するシステムを、三菱UFJ信託銀行に納入した。
RFIDよりも高度な読み取りを低コストで実現
カラービットは赤と青、緑の3色を活用するもので、撮影した画像データを専用ソフトウエアによる解析でデータ化する。具体的には書類の背表紙にカラービットコードを付け、カメラで読むだけで大量の書類を一括で認識したり、探し出したい書類の場所を瞬時に特定。バーコードに比べ高度な運用を、電波を用いてタグのデータを非接触で読み書きするRFIDに比べ低コストで実現できる点が売り物だ。
システムを導入したのは、借入申込書や本人確認資料など、数多くのローン書類を取り扱うリテール融資業務部。膨大な書類の所在を、正確かつ効率的に管理するのが狙いだ。
導入効果の一つは、棚卸し作業の時間が約13分の1になったこと。
月に1回の作業は台帳と書類の照合やデータ入力を手作業で行っていたが、導入後はカメラで読み込むだけで書類の全数を確認できるため、213時間の作業が16時間に短縮した。
「フジサンケイビジネスアイ」