インドネシアで「KARAAGE」チェーン展開

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ジャパジアン社長の小林健太郎さんは「KARAAGE」を海外で一般名詞にするのが夢と語る

日本企業のインドネシア進出を支援するベンチャーのJAPASIAN(ジャパジアン)が、これまでとは全く違う分野の新規事業に乗り出した。それは同国における空揚げ専門店の運営だ。小林健太郎社長は「日本の魅力をアジアに伝え、『KARAAGE』を一般名詞にしたい」と意気込む。

--ジャパジアンの事業内容は

「3つの事業がある。1つは日本企業のインドネシア進出支援、2つ目がインドネシア国内のマーケティング支援。そして最後が飲食事業だ。11月にジャカルタ市で新設されたフードコートに空揚げ専門店『ジャパニーズ・カラアゲ・スタンド・ザンギ』の1号店をオープンし、現地のパートナー企業から委託される形で運営を行っている。たこ焼きのようにテークアウトの空揚げを売るスタイルで、オープンから1カ月しかたっていないが、日本人だけでなく現地の顧客を増やしている」

--インドネシアをビジネスの場に選んだ理由は

「潜在市場が大きいからだ。約2億5000万人の人口を抱えるほか、中流階級だけで約8000万人が存在し、2020年には1億4000万人を超えると推定されている。それにインドネシアはムスリム国家でもある。ムスリムの関連市場は世界的な拡大が予測されている。インドネシアでの事業経験は、他国へ進出する際にも役立つと考えた。東南アジアの中でも特に日本や日本製品が信頼され、日本人がビジネスしやすいのも理由だ」

--空揚げ店を始めたのは

「会社設立前に東南アジアを視察した際、日本の食文化は海外進出の有力な武器になると感じた。インドネシア人は鶏肉をよく食べるので、空揚げは特に受け入れられやすいと考えた。開店前の調査では、現地にアヤムゴレンと呼ばれる空揚げに近い料理があるにもかかわらず、別物として受け入れられるとの結果が出た」

--海外でビジネスをするのは大変では

「日本とは文化が違うので、消費者を理解するためにも相手の文化をよく知る必要がある。実際、ビジネスの場でも商習慣や常識の違いに戸惑うことは多い。だが、メリットはデメリットを上回る。東南アジアは若年人口の比率が高い。彼らが消費の中核を担うようになれば、日本すらしのぐ巨大マーケットに成長する可能性がある。難しい挑戦だが、日々やりがいを感じている」

--目標は

「空揚げ店は来年、直営店を数店舗出店する計画だ。企業相手のビジネスだけでなく、消費者向けの事業も手がけることで多くのことを得られるはず。そこで得た人脈やノウハウは進出支援事業にも生かせる」(井田通人)

                  ◇

【プロフィル】小林健太郎

こばやし・けんたろう 明大商卒。美術品オークション会社やベンチャーキャピタルを経て、2014年5月ジャパジアン設立。35歳。北海道出身。

                  ◇

【会社概要】JAPASIAN(ジャパジアン)

▽本社=東京都豊島区上池袋2-31-8

▽設立=2014年5月

▽資本金=800万円

▽従業員=3人

▽事業内容=日本企業のインドネシア進出支援、インドネシアでの飲食店運営など

「フジサンケイビジネスアイ」

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