小型アンプでも迫力の低音 CDプレーヤーなど開発

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自社開発の小型アンプについて説明する東和電子の山本喜則氏=4月、東京都練馬区

 画廊、百貨店、雑貨店-。家電量販店とは違った場所で音響機器を試聴する機会を設けて、音楽好きを取り込もうとする中小企業がある。元ソニーの技術者が率いる東和電子(茨城県ひたちなか市)だ。小型でも高音質なアンプやCDプレーヤーを自社開発し、販売拡大を目指している。

 「静かな環境で気が済むまで音を聴いてもらいたい」。4月に東和電子社長の地位を後任に譲り、一人の技術者として開発に没頭している山本喜則氏(65)は挑戦する狙いを説明する。

 大手メーカーと違って宣伝に費用はかけられず知名度も劣るため、顧客との接点を多様化し、口コミで評判を広げる戦略だ。

 東和電子はもともと、電子部品の設計などを手掛けていた。ソニーのオーディオ事業本部長などを務め、2008年に東和電子に転じた山本氏が、10年に「オラソニック」というブランドを立ち上げ、音響機器市場に参入した。

 強みは、CDケースを3枚重ねたほどの小さなアンプだ。「機器が大きくなければ良い音は鳴らせない」というのが業界の常識とされるが、音が小さいときに余った電気を蓄え、大きな音を出すときに電気を使う独自技術を開発した。その結果、小さくても低音の迫力を増すことに成功した。

 山本氏は「ソニーブランドに依存している感覚から脱却したかった。残りの人生は人のやらない面白いことをやって勝負したい」と話す。

「フジサンケイビジネスアイ」

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