■GPS連動で求人情報地図に表示
アルバイト・パート向け採用支援システム「リクオプ」を運営するHRソリューションズは、新たに衛星利用測位システム(GPS)を活用した求人検索機能の運用を始めた。求職者はリクオプで作成された採用ホームページを開き、GPSと連動した地図にアクセスする。地域ごとに表示された店舗のロゴをタップすると、時給などの募集条件が現れる仕組みだ。簡単に求人情報にアクセスできるため、募集側の応募者数増加が見込めるという。同社のシステムを利用している約1000社のうち、1年間で100社への導入を目指す。
同社によると非正規雇用向け採用管理システム利用企業のうち約70%がリクオプを使用し、導入企業ではリクオプで作成した採用ホームページからの応募者が約40%を占め、他の求人媒体よりも上回るという。
GPSを活用して新たに運用を始めた「JOBロケ」は、採用ホームページへの搭載によって、求職者が求める勤務地情報を分かりやすく提供して、応募数の増加を狙う。
採用ホームページにアクセスした際に、自宅や学校などの求職者の基点となる最寄りの情報をクリックするだけで、募集店舗の位置と職種、時給、勤務時間などが一覧表示される。そこから募集要項のページに直接移動できる。これまでのように、都道府県や市区町村を何度もクリックして探す手間がかからない。とくにフランチャイズチェーン(FC)本部には各店舗の採用を「見える化」することにより店舗運営実態の把握ができる。また、求人媒体で募集する場合も、本部一括で扱い掲載費用を抑えることも可能だ。各店舗では忙しさで応募への対応が難しくなることがあるが、JOBロケは本部が受け付けるため、各店舗の運営効率化にもつなげられる。
同社の調べによると、求職者の多くは勤務地を重視して応募先を決めているという。とくに主婦やシニアは自宅から勤務先までの距離が近いことを最重要視し、通勤時間と場所を仕事探しの大きなポイントにあげている。これまでリクオプは、主に多店舗展開する小売り・飲食チェーンに導入されている。
今後、グループ企業の求人を一緒に掲載するサービスも準備している。例えばコンビニ店と系列の外食産業の募集を同じ地図上に表示して、より多くの選択肢を示すことで、利便性を高めて応募を促す。さらに採用難の中で、外国人を取り込むための対応機能を開発している。事業創造部の井上隆二プロデューサーは「求人側は、募集を見える化することで採用を効率化して求人難を解消し、売り上げアップにつなげられる」とアピールしている。(佐竹一秀)
【会社概要】HRソリューションズ
▽本社=東京都中央区日本橋本町1-4-12 日本橋センタービルディング10階
▽設立=2004年9月
▽資本金=1億2924万円
▽事業内容=採用業務支援システムの企画・開発・販売