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「売りたいもの」ではなく「求められるもの」を売る BtoB企業が実践すべきマーケットイン経営とは

#販路拡大・営業

「売りたいもの」ではなく「求められるもの」を売る BtoB企業が実践すべきマーケットイン経営とは
「この商品には自信がある。」「技術力では競合に負けない。」そう考えていても、思うように売れないことがあります。その理由は、商品やサービスの品質ではなく、「何を起点に事業を考えているか」にあるかもしれません。企業には、大きく二つの考え方があります。一つは、自社の技術や強みを軸に商品・サービスを開発する「プロダクトアウト」。もう一つは、顧客の課題や市場ニーズを起点に商品・サービスを考える「マーケットイン」です。これまでは優れた商品をつくれば売れる時代もありました。しかし市場が成熟し、顧客ニーズが多様化した今、BtoB企業においてもマーケットインの考え方がますます重要になっています。

    プロダクトアウトとマーケットインの違い

    プロダクトアウト

    プロダクトアウトとは、「自社が提供したいもの」から事業を考える方法です。
    例えば、
    ・新しい技術ができたから商品化する
    ・自社の得意分野をサービス化する
    ・自社の強みを前面に打ち出す
    という考え方です。
    もちろん、優れた技術や独自性は企業の大きな武器です。
    しかし、それだけでは市場に受け入れられるとは限りません。

    マーケットイン

    一方、マーケットインは、「顧客が何に困っているのか」から事業を考える方法です。
    重要なのは、
    ・どんな課題を抱えているのか
    ・なぜその課題が解決できていないのか
    ・本当に求めている価値は何か
    を理解することです。
    商品ではなく、「課題解決」を提供する発想と言えるでしょう。

    BtoB企業こそマーケットインが重要

    「マーケットインはBtoC向けの考え方ではないか」と思われることがあります。しかし、実際にはBtoB企業こそ重要です。企業が商品やサービスを購入する目的は、「課題を解決するため」だからです。
    例えば、システムを導入したい企業は、システムそのものが欲しいのではありません。
    ・業務を効率化したい
    ・人手不足を解消したい
    ・コストを削減したい
    という目的があります。
    つまり、顧客が買っているのは商品ではなく「成果」なのです。

    顧客ニーズは「聞くだけ」では分からない

    マーケットインというと、「顧客の要望を聞けばよい」と思われがちです。しかし、本当に重要なのは、顧客自身も気づいていない課題を見つけることです。
    例えば、「人材が足りない」という相談の背景には、
    ・採用の問題
    ・教育の問題
    ・業務の属人化
    ・DXの遅れ
    など、さまざまな課題が隠れていることがあります。
    表面的な要望ではなく、本質的な課題を見つけることが、マーケットインの第一歩です。

    既存顧客が新しい事業のヒントになる

    新規事業を考える際、多くの企業は新しい市場を探します。しかし実際には、既存顧客との対話の中に、多くのヒントがあります。
    例えば、「他にもこんなことはできませんか?」「この課題も相談できますか?」という声が増えているなら、それは新たな商材やサービスを考えるきっかけになります。つまり、顧客ニーズが、そのまま新規事業の種になるのです。

    商品を売るのではなく、課題を解決する

    マーケットインでは、商品の説明よりも、顧客の未来を提案します。例えば、「このシステムは○○ができます」ではなく、「このシステムによって年間○時間の業務削減が期待できます」という伝え方です。
    顧客が知りたいのは、商品の機能ではなく、導入後にどのような価値が得られるかです。

    自社だけで解決しようとしない

    顧客課題は年々複雑になっています。そのため、一社だけですべてを解決することが難しくなっています。
    例えば、
    ・IT
    ・人材
    ・資金調達
    ・広報
    ・海外展開
    など、複数の課題が同時に存在するケースも少なくありません。
    こうした場合は、専門企業や外部パートナーとの協業によって、顧客に最適な解決策を提供することも重要です。
    マーケットインとは、「自社の商品を売る」ことではなく、顧客にとって最適な解決策を提供することでもあります。

    マーケットインを実践するための3つのポイント

    ① 顧客との対話を増やす
    営業だけでなく、サポートやアフターフォローも重要な情報源になります。

    ② 顧客課題を社内で共有する
    営業担当だけが知っていても意味がありません。商品開発や経営層も含め、顧客の声を共有する仕組みをつくりましょう。

    ③ 市場の変化を継続的に見る
    顧客ニーズは変わります。一度売れた商品が、5年後も売れるとは限りません。市場を見続けることが、マーケットイン経営には欠かせません。

    まとめ

    これからのBtoB企業は、「何を売るか」ではなく、「どんな課題を解決するか」が重要になります。優れた商品や技術はもちろん必要です。しかし、それを顧客が求める価値に変えられなければ、市場では選ばれません。マーケットインとは、顧客の要望を聞くだけではなく、顧客自身も気づいていない課題や将来のニーズを捉え、新たな価値を提供する考え方です。変化の激しい時代だからこそ、市場を見て、顧客を見て、事業をつくる。その姿勢が、持続的な企業成長につながっていくでしょう。

    編集局の声

    企業が持つ技術や商品は重要な資産です。しかし、それだけで市場に選ばれ続けることは難しくなっています。これからは「何を持っているか」だけでなく、「顧客にどのような価値を提供できるか」が問われる時代です。特にBtoBでは、商品やサービスそのものではなく、顧客の経営課題や事業課題を理解し、その解決策を提案できる企業が信頼を獲得しています。そのためには、自社の強みと市場ニーズを結び付ける視点が欠かせません。マーケットインとは、自社の強みを否定する考え方ではなく、その強みを「顧客に必要とされる価値」へ変えていく発想です。その視点を持つことが、新たな事業機会や持続的な成長につながるのではないでしょうか。

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