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中小企業が取り組むべきSDGsとは?ビジネスと社会貢献を両立する第一歩

#環境・エネルギー・エコ

中小企業が取り組むべきSDGsとは?ビジネスと社会貢献を両立する第一歩
「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉を耳にする機会が増えたものの、「自社には関係ない」「うちの規模では取り組めない」と考える中小企業経営者も少なくありません。しかし今、企業規模にかかわらず社会とのつながりと信頼性が重視される時代。実は中小企業こそ、地域に根ざした強みを活かし、SDGsを通じたブランディングや人材確保、取引機会の拡大に結びつけることができます。本記事では、中小企業がSDGsに取り組むべき理由とその効果、そして業種別の具体的な事例を交えながら、「はじめの一歩」を後押しします。

    SDGsとは何か?なぜ中小企業に必要か

    SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)は、国連が2030年までに達成すべき17の目標を定めた国際的な指標です。環境・教育・福祉・経済など幅広い課題をカバーしていますが、「中小企業には関係ない」と感じている経営者もまだ少なくありません。
    しかし実際には、中小企業こそが地域・社会に密着した存在であり、SDGsの目標達成に大きな役割を果たすことができます。しかもそれはCSR(社会貢献)にとどまらず、経営の強化、信用向上、採用力アップ、販路拡大といった実利にもつながります。

    中小企業が取り組みやすいSDGs目標とは?

    中小企業が特に取り組みやすいSDGs目標には、次のようなものがあります。
    ・目標3:すべての人に健康と福祉を
    ・目標5:ジェンダー平等を実現しよう
    ・目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
    ・目標8:働きがいも経済成長も
    ・目標12:つくる責任 つかう責任
    ・目標13:気候変動に具体的な対策を
    ・目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
    これらの目標は、すでに多くの中小企業が無意識のうちに取り組んでいる内容とも重なります。自社の活動をSDGsの言葉で「見える化」するだけでも、ブランド価値の向上に寄与します。

    業種別に見るSDGsの取り組み事例

    製造業の場合(目標12・13)

    ・生産工程の見直しによる省エネ・廃棄物削減(つくる責任)
    ・地元企業と連携したリサイクル部品の活用
    ・工場の電力を再エネ(太陽光等)に切り替える

    建設業の場合(目標11・13)

    ・環境に配慮した建材の使用
    ・近隣住民との対話を通じた地域づくり(住み続けられるまち)
    ・働き方改革で現場労働の負担軽減・多様性の確保

    小売・サービス業の場合(目標5・12)

    ・女性や高齢者の積極採用・育成(ジェンダー平等)
    ・地産地消・サステナブル商品を扱う仕入れ方針
    ・レジ袋の有料化やエコ包装への転換

    IT・クリエイティブ業の場合(目標8・9)

    ・テレワーク環境の整備や柔軟な働き方の導入
    ・デジタル技術による業務効率化・ペーパーレス化
    ・地方企業や障がい者クリエイターとの協業促進

    SDGsへの取り組みをビジネスに生かすには?

    SDGsは取り組んで終わりではなく、外部への発信と、社内の仕組み化をしましょう。
    ・Webサイトや会社案内にSDGsマッピングを記載
    ・採用ページで「SDGs経営」をアピール
    ・社員研修でSDGsの意義を浸透
    ・金融機関や行政からの評価や支援を得る材料に活用

    まとめ

    SDGsは「社会貢献のために我慢する活動」ではなく、長期的な企業価値と利益を両立させるための戦略です。大企業に比べ、意思決定のスピードが早く、現場との距離も近い中小企業こそ、柔軟に取り組みやすい土壌があります。「何から始めればよいか分からない」という場合は、まずは既存の取り組みがどの目標に当てはまるかを整理することからスタートしてみましょう。

    編集局の声

    「SDGs」は一見するとグローバルで大きなテーマに思えるかもしれませんが、実際には中小企業の日々の事業活動とも密接に結びついています。企業が環境や地域社会に配慮した取り組みを進めることは、信頼される会社づくりにつながり、経営にも多くのメリットをもたらすでしょう。

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