自分の会社の経営状況は?…。決算書は作成できても、財務状況や安全水準を把握するのは容易ではない。
中小機構では、各企業が自社の財務状況を簡単に把握するためのツールとして「経営自己診断システム」(http://k-sindan.smrj.go.jp/)を運営している。
経営自己診断システムの診断結果
このシステムの最大の特徴は、中小企業信用リスク情報データベース(CRD)に蓄積されている150万社以上の中小企業の財務データを活用しているという点だ。財務データのうち26項目を入力するだけで、システム内に蓄積されている同業他社に関する大量のデータと比較し、業界内での自社の財務指標値の位置がわかる。
データにはデフォルト(債務不履行)企業も含まれているため、業界ごとに標準的な企業やデフォルト企業と財務指標を比較して経営危険度を「安全」「警戒」「危険」の3段階でみることができる。
経営危険度のほかにも、収益性、効率性、生産性、安全性、成長性の5項目・27指標による総合診断を行う。個別指標値の算出式や対策、判断基準の解説も表示される。
システムの利用は無料。社名などの特定情報の入力が不要なため、気軽に活用できる。また、中小機構では、診断だけでなく、経営課題の解決に向けた取り組みも支援している。全国の9支部に設けられた窓口に相談すれば、専門家が無料で応じてくれる。
(独立行政法人中小企業基盤整備機構)
「フジサンケイビジネスアイ」