赤外線サーモグラフィカメラで耐圧防爆構造の最新検定規格に適合

<開発した技術の概要>
1)耐圧防爆構造の小型・軽量カメラケース
・国際整合防爆指針(2008Ex)に適合(検定合格番号:第 TC20374号)
・従来方式の内圧防爆構造と比較して約20分の1の体積(国内最小クラス)
・大幅な小型化により、設置スペースが狭い生産ラインなどへの設置も可能
・内圧から耐圧防爆構造にすることで、ランニングコストやメンテナンス費を大幅削減
・各種危険ガスに加え、水素ガス雰囲気でも使用可能(防爆性能:ExdⅡB+H2T6)
・IP65の防塵・防水性能により、粉塵や液体が飛び交う環境でも使用可能
・アルミニウム合金鋳物を使用し、5kg台まで軽量化を実現
・屋外用フードの取付けが可能
2)金網を使用せずに耐圧防爆構造を実現するための光学設計(特許出願中)
・既存ピクセルサイズの320×240画素センサーで、φ25mm(鋼球落下試験基準)以下のレンズ開口部径を実現
・窓材の前に赤外線を減衰させる金網を取り付ける必要が無いため、鮮明な熱画像を得ることが可能
・窓材のある筺体前面を開けずにフォーカスリングを回転させられる構造により、簡単で精度の高いフォーカス合わせを実現
3)窓材の外側に取り付けられるオプション視野拡大レンズ
・オプションレンズをケースの外側に取り付けることで、ケースの取替えが不要
・視野拡大レンズにより、設置スペースが狭い場合でも広い視野を確保することが可能
4)スマートなシステム構築を実現するインターフェイス
・PoEにより、LANケーブルから電源を取ることが可能(専用のDC電源が不要)
・ONVIF準拠により、ONVIF対応のIPネットワークシステムに接続することが可能
<本技術を活用して製品化を目指す防爆型サーモカメラの仕様(目標値)>
1)基本性能
・検出器 高感度非冷却赤外線センサー(国産)
・測定画素数 320×240画素
・検出波長 8~14µm
・フレームタイム 60Hz
・温度測定範囲 -40 ~+500℃
・測定精度 ±2℃または読み値の±2%のいずれか大きいほう
・測定視野角
水平(H)30°×垂直(V)23°
水平(H)60°×垂直(V)46°(コンバージョンレンズによる)
水平(H)90°×垂直(V)73°(コンバージョンレンズによる)
2)構造・耐環境性
・耐圧ケース材質 アルミニウム合金鋳物
・耐圧防爆構造 ExdⅡB + H2T6 (ⅡB + 水素対応)
・防塵防水性能 IP65 (IEC60529) JIS0920防噴流形
・使用環境温度 -20 ~+50℃
・外形寸法 Φ114mm × D248mm
・質量 約5.5kg
3)電源・インターフェイス
・インターフェイス Ethernet、RS-232C、RS-485(排他使用)
・画像出力 ONVIF準拠デジタル、NTSCアナログ、RAWデジタル
(温度解析用)
・電源 DC12V または PoE
<想定されるアプリケーション>
・プラント設備や発電所での発火監視や設備の状態監視
・化学製品や塗装ライン等でのプロセスコントロールや品質管理
【お問い合わせ先】
赤外・計測事業部 営業部営業推進グループ 木村、遠藤〒141-0031 東京都品川区西五反田8-1-5 五反田光和ビル
TEL: 03-5436-1371
E-mail: product-irc@avio.co.jp
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