「日本ではデザインと言えば美術だけのイメージですが、欧米ではデザインは総合科学であり、表現なのです」と語るフォルムの松本有社長。同社は企業のプロダクトデザインを中心にさまざまな活動を展開するデザインコンサルティング会社。デザインというと、絵を描くだけというイメージがあるが、松本社長が重視するのはプロダクトデザインを創出する企業活動全般だ。
企業のプロダクトデザインが生まれるまでには、この製品を世に送り出す企業のコンセプトの確立と、製品を通じて社会にどう貢献していくのかという企業コンセプトの立案、アイディアスケッチ、設計開発、試作、パッケージ、インターフェイスデザイン、製造や事業化、販促支援のすべてに関わる。加えて現在では中小企業庁からデザインを通じた地域産業、地域工芸振興の依頼もある。年に8回程度は全国各地で「デザインと経済振興」をテーマとした講演もする。そんな松本社長が今、情熱を注いでいるのが「ジャパンブランド」の確立による国内中堅中小企業の活性化だ。中国や韓国などアジアに企業はかつての日本の大企業のようのプロダクトデザインを強化した事が飛躍の要因になっていると指摘する。「アジアの企業に押されぎみな日本の中小企業ですが、これまで培ってきた独自の技術と品質に加え、日本でしかない地域の薫りがするような製品づくりが出来れば勝ち残れます」と熱いエールを送る。
〒261-7120
千葉県千葉市美浜区中瀬2-6
WEGマリブイースト20F
電話043-306-1511
FAX043-306-1511
「フジサンケイビジネスアイ」