2012年、再びプラス基調に転じた、健康関連食品市場

合資会社 戦略企画

投稿日:2012年9月5日

サービス分野: [ 食品・食材 ] [ コンサルティング ] [ その他(健康食品) ]

 合資会社戦略企画は、2012年8月21日に、健康関連食品5分野(健康食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養機能食品、健康志向食品)に関する市場動向調査の結果を発表しました。

 2011年の健康関連食品5分野は、健康食品と特別用途食品、特定保健用食品の3市場が前年割れとなり、栄養機能食品と健康志向食品は伸長率が鈍化した。
 しかし、東日本大震災と福島第一原発事故の影響の中で、市場の縮小率は予想よりも小幅に収まったことから、消費者の健康ニーズが拡大していると推察できる。
 そして、2012年は、消費者の健康・予防意識やセルフメディケーション、安全・安心志向の高まりを追い風に、健康関連食品市場は、プラス基調に転じている。
 但し、デフレ経済や行政による規制強化への対策、多様化する消費者ニーズへの対応、ヒット素材・商材の開発・育成、競合対策、放射性物質対策など、需要拡大のための課題は山積みである。

■健康関連食品5分野の市場規模(出荷額ベース/単位:百万円)は以下のとおり。

年 次         2011           2012(見込)        2013(予測)
分 野         販売高(対前年比)    販売高(対前年比)     販売高(対前年比)
健康食品  ※1.    782,040(99.5%)   804,770(102.9%)   819,650(101.8%)
特別用途食品       28,830(80.6%)     29,951(103.9%)   30,382(101.4%)
特定保健用食品     339,000(95.6%)    353,100(104.2%)   354,200(100.3%)
栄養機能食品       403,200(106.2%)   438,600(108.8%)    459,300(104.7%)
健康志向食品 ※2.  3,058,300(102.0%)  3,178,850(103.9%) 3,249,800(102.2%)

※1. 「健康食品」は、本調査より、4品目を追加し(ショウガ、 ヒアルロン酸、プラセンタ、レスベラトロール)、65品目を調査対象とした。また、2品目のデータを見直したため(ギムネマ・シルベスタ、コラーゲン)、2010年の販売高も修正した。
※2. 「健康志向食品」は、2010年次の「ブレンド茶ドリンク」と「スポーツドリンク」の販売高を修正したため、「合計」も修正。

■2011年の健康食品市場は、3月11日に発生した東日本大震災および福島第一原子力発電所事故の影響で、大打撃を受けた。しかし、消費者の健康・予防・セルフメディケーション志向が高まり、健康食品が見直されたことから、通期では、微減で踏みとどまった(前年比0.5%減)。
 2012年は、健康食品市場の“復興”のペースが上がり(サプライチェーンの整備、積極的な広告宣伝・販売促進活動、新製品・リニューアル製品の増加、輸出の再開など)、市場規模は再びプラスに転じると見込まれる(前年比2.9%増)。
 そして、2013年もプラス基調が継続していくと予想される。

 健康食品素材65品目別の販売高に関して、2011年から2013年の販売高が3年連続成長すると予想されるのは25品目(青汁、グルコサミン、健康酢、コラーゲン、ヒアルロン酸など)。
 逆に、3年連続マイナス成長と予想されるのは16品目(アガリクス・ブラゼイ・ムリル、イチョウ葉エキス、カルシウム、ガルシニア・カンボジア、ルテインなど)。

 健康食品のセールスポイント29項目別(有用成分に期待される機能性)の販売高に関して、2011年から2013年の販売高が3年連続成長すると予想されるのは7項目(ダイエット・肥満防止、老化防止、関節症予防・改善など)。
 逆に、3年連続マイナス成長と予想される項目はない。
健康食品の流通チャネルは、訪問販売および通信販売などの無店舗ルートが7割を超えている。
 通信販売は、2008年以降、成長基調が続いており、2009年には、販売高で訪問販売を追い抜き、健康食品市場の最大チャネルになっている。
 店舗ルートでは、薬局・薬店をはじめ、百貨店や健康・自然食品店が中心となっている。
 その他は、コンビニエンスストア、量販店、化粧品店、生協、酒販・食料品店、駅売店、スポーツ用品店、ホームセンター、直営店、フィットネスクラブ、スポーツジム、エステサロン、美容院、ゴルフ場売店、高速道路のSAの売店、病院売店、介護施設、代理店販売、配置薬、宣伝講習販売、物産展、医療機関など、新たなチャネル開拓が進められている。

■特別用途食品に関しては、高齢化の進行や生活習慣病の増加、表示制度の定着など社会環境の変化を鑑み、栄養管理に適切な食品が提供されることを目的として、2009年4月1日から新しい特別用途食品制度が施行された。
 対象品目は、次の8品目で、病者用食品〔許可基準型〕(低たんぱく質食品、アレルゲン除去食品、無乳糖食品、総合栄養食品)、病者用食品〔個別評価型〕、妊産婦・授乳婦用粉乳、乳児用調製粉乳、えん下困難者用食品。
 
 2011年から、新制度による特別用途食品の市場形成が本格的に始まった。4月1日には「総合栄養食品」の表示許可第1号も現れた(クリニコ「シーゼット・ハイ(CZ-Hi)」)。
 2012年は、6月21日時点で、「病者用食品〔個別評価型〕」と「乳児用調製粉乳」で各1件、新規表示が許可されており(累計39件)、今後はさらなる新商品の投入が期待されている。

■特定保健用食品(特保)は、2012年7月12日時点で、表示許可1,002品、表示承認1品、計1,003品(191社)。内、特保538品、条件付特保1品(中性脂肪上昇抑制)、規格基準型特保50品(整腸作用:44品/血糖調節:6品)、疾病リスク低減表示特保15品(骨の健康)、再許可等特保399品。

 特保市場は、2008年以降は縮小基調が続いており、2012年も、苦戦が予想されたが、市場全体では、5年ぶりにプラス基調に転じると見込まれる。その要因は、①震災と原発事故の影響で、消費者の健康・安全志向が高まっていることから、商品個別に保健用途をアピールできる特保のアドバンテージが大きくなっている、②震災で自粛していた新製品の投入やリニューアル、広告宣伝・販売促進活動を積極的に展開する企業が増加、③大型ヒット商品の登場(キリンビバレッジ「メッツ コーラ」など)、④特保制度改正の動き(更新制の導入/新規保健用途の審議:「肌が乾燥しがちな方に適する」など)。
 2013年も、消費者の食品に対する健康・安全・安心志向は、さらに高まっていくと予想される。それに伴い、特保の優位性を活かした新商品の投入や既存商品の刷新が積極的に行われ、消費者の需要を喚起していくと考えられる。

 特定保健用食品の7保健用途で、2011年から2013年の3年連続でプラス成長が予想されるのは2保健用途で、「コレステロール上昇抑制」「高血圧予防」。
 逆に、3年連続でマイナス成長が予想されるのは2保健用途で、「歯の健康維持・虫歯予防」「血糖調節」。

■栄養機能食品に関しては、近年、行政サイドが食品の販売における虚偽・誇大表示の取締りを強化しているため、コストや手間があまりかからない合法的なヘルスクレーム表示の手段として栄養機能食品を、多くの企業が評価するようになっている。

 2011年の栄養機能食品市場では、震災や原発事故の影響で、定番商品の生産や品揃えが優先され、新商品は前年よりも少なめだった。しかし、消費者の間で、より安全で健康的な食品を選択する傾向が高まったことを追い風に、健康食品から一般食品、ドリンクまで栄養機能食品全般の需要が拡大した。
 2012年は、“復興”が本格化していることから、さらなる成長が見込まれており、表示商品の増加に伴い、今後もしばらくはプラス基調が続くと予想される。

■健康志向食品市場は、2012年以降も続伸していくと予想される。その主な要因は、下記のとおり。
 ①震災および原発事故を契機に、消費者が、健康・安全・安心・簡単・便利・求めやすい価格に対応した食品をより日常的に求めるようになっている。
 ②“巣ごもり消費”や家計防衛のため、内食する消費者が増えており、家庭用加工食品の需要が、全般的に拡大している。
 ③「どうせ食べるなら、少しでも、おいしく、健康的なもの」を選択する消費者が増加。
 ④特定保健用食品や栄養機能食品の制度を利用し、健康イメージを高める商品が増加している。
 ⑤節電志向による冷暖房の使用抑制から、熱中症対策や冷え対応食品など、新しい需要が生まれている。


 これらの調査結果は戦略企画発刊の市場調査レポート「健康関連食品の現状と将来展望 2011 - 2013」に掲載されています。

*「健康関連食品の現状と将来展望 2011 - 2013」の概要
・調査対象:健康食品、特別用途食品、特定保健用食品、栄養機能食品、健康志向食品
・調査期間:2012年6月~8月
・発 刊 日:2012年8月21日(火)
・体  裁:A4版289頁
・価  格:73,500円(本体70,000円、消費税3,500円)

お問い合わせ先

合資会社 戦略企画  担当:小林、吉野
E-mail: info@senryaku.biz
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