東商けいきょう(2017年7~9月期)集計結果 -付帯調査「賃金の動向」―
~記録的な長雨が個人消費に影響~
○「業況DI」(前年同期比・全業種)は前期(4~6月期)と比べ、3.0ポイント悪化の▲8.5となった。業種別では、建設業が7.7ポイント悪化の▲3.4となった。引き合いは依然として堅調であるが、人手不足を指摘する声が多く、「受注があっても対応できない」「人件費高騰を懸念している」との声が多く聞かれた。また、小売業は、8.4ポイント悪化の▲26.4となった。長雨をはじめとする天候不順により「客足が伸びず売上に影響した」との声が多く聞かれた。なお、両業種とも「好転」から「不変」への変化が主因であることに留意が必要。来期の見通し(前年同期比・全業種)は8.4ポイント改善の▲0.1を見込み、業況は底堅く推移しているものと窺える。
○「売上DI」卸売業が2.0ポイント改善の2.7となった。東京五輪に係る建築資材関連の受注増加や、製造業の設備投資が活発であることを受け、産業機械や工作機械等を取り扱う企業の売上増加が、DI改善に寄与した。
○企業の声
<人手不足>人手不足により、引き合いはあっても対応出来ないため、業績が伸びない。
(建設業:住宅新築、リフォーム)
<長雨の影響>8月入ってから雨天が続き、商店街の来客が落ち込んでいる。
(小売業:日本茶、茶器)
<東京五輪>オリンピックによる建築需要が売上増加に寄与した。
(卸売業:建築資材)
<人件費の増加>人手不足や最低賃金引き上げで労働コストが高くなっている。
(製造業:事務用品)
■付帯調査「賃金の動向について」(本文P14)
○2017年度の賃上げの実施状況
2017年度に賃金の引上げを実施した企業(予定含む)は、2016年度調査(56.6%)より2.6ポイント上昇の59.2%となった。
○賃上げを行う理由としては、「人材の定着やモチベーション向上を図るため」が77.6%と最も高かった。
○賃上げを見送るもしくは未定とする理由については、「業績見通しの不透明さ」や、「経営環境・経済環境の不透明さ」などが挙がった。
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