翻訳サービス業のアラヤ(東京都目黒区)は、中国の安徽省柏林庄苑現代農業有限公司と事業協力合意書に調印し、現地の農産事業に協力する日本企業の紹介業務を始めた。これまで培ってきた多業種・多言語翻訳ノウハウを活用し、新規事業として育成する。
柏林庄苑現代農業は2009年2月の設立で、舒城県柏林郷に約1000ヘクタールの大規模農地を所有し、年間に8200トンのコメや小麦などを収穫している。
アラヤは、日本企業に対して情報提供と紹介業務を手がけ、現地での通訳や翻訳、契約書づくりなども支援する。「すでに10社程度の引き合いがあり、3年後には約100社の紹介を目指す」(同社広報)という。
柏林庄苑現代農業は、個人所有の小規模農場を借り上げ、大規模農場として一括運営することで生産効率を大幅に高めている。各農地の所有者のうち希望者を従業員として雇用し生活の安定にも寄与する。
また、化学肥料や農薬の使用を低減しているほか、環境に優しい農業工程や技術を導入して、節水や省エネ、土地の有効活用、クリーン生産などを実現した。これらにより、同省で唯一の「モデル農場」として高い評価を受け、政府や安徽省などからの支援を得ている。
「フジサンケイビジネスアイ」