
多彩な動物柄ボールを紹介する上田唯人執行役員=東京都港区
ペンギン、ウサギ、ワニ…。多彩な動物の顔が全面に描かれた“愛らしいボール”が注目を集めている。仕掛けるのは、スポーツ用品を製造・販売するイミオ(東京都港区)。子供の遊び道具や贈呈用などとして人気を集め、2011年度の出荷数量は約3万個に達する見込みという。その実績を土台に、品ぞろえの拡充や関連サービスの開発に力を入れる方針だ。
同社の主力商品の一つが、動物の顔をデザインした合成皮革製サッカーボール「FOOTBALL ZOO(フットボールズー)」(1890円)。10年に商品化し、これまでに8種類の動物柄ボールを発売した。3月には新作の「ワニ」と「ウサギ」を追加し、合計10種類がそろった。
動物柄ボールは、直径15センチと小さいため、幼児のボール遊びに適している。さらに、室内装飾やプレゼントにも向くため、子育て中の夫婦を中心に支持を集め、直販と小売店に商品を流す卸売りの両面で、出荷実績を着々と積み上げている。
具体的な供給態勢はこうだ。同社が動物柄ボールの企画やデザインを手がけ、パキスタンの協力工場で商品を製造する。完成品は、自社のEC(電子商取引)サイトや東京都渋谷区の直営店で売るほか、スポーツ店やインテリアショップなどを経由し販売する。ボールの取り扱い店舗数は約300店舗だ。
同社は、こうした事業展開で手応えをつかんだことから、動物柄以外のボールの商品化についても検討する方針だ。海洋生物や昆虫などを採用することを視野に入れている。
さらに、32面体のサッカーボールをデザインしてきた経験などを生かした新サービスの構想を温め始めた。ウェブ上でオリジナルボールの制作を個人やサッカーチームから受注する「カスタムオーダーサービス」で、早ければ12年度中にも具体化させたい考えだ。
同社は、ボールをゴールに入れ込む競技の総称「フットボール」をより身近な存在にしようと、「SFIDA(スフィーダ)」と呼ぶスポーツ用品ブランドを発足。その事業展開の一環で、今回の動物柄ボールを販売してきた。
動物柄ボールの活用法の一つが、親子の絆づくりだ。経営戦略担当の上田唯人執行役員は「サッカーボールは、年齢や立場を超えて人と人を結ぶ『媒体』となり得る。より多くの親子がそのボールでコミュニケーションを深めることを願っている」と熱く語る。
そうした姿勢で、フットボールズーを年間売上高で約1億円規模の事業に育てることを目指している。(臼井慎太郎)