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会社のインナーマッスルの鍛え方 これから会社が生き残る12の知恵

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プロセスマネジメント財団理事 ソフトブレーン・サービス
取締役会長 小松 弘明氏
1961年、高知県生まれ。84年、早稲田大学法学部卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。2000年ソフトブレーン入社。ビジネス書のベストセラー『やっぱり変だよ日本の営業』の著者、『文集直伝 売れる組織』『知識0からの会社の見直し方』がある

ヒアリングスキルは万能薬

 我々は、2000社以上の営業部隊を調査分析し、あらゆる業種のトップ営業が標準的に使っているコミュニケーションスキルを5つのステップと70個のスキルに分解したシートを開発しており、営業力強化、面談力強化の集団コンサルティングプログラムを提供している。ある企業様から、成績が出ない営業マンの不足しているスキルを明確に指摘してほしいという依頼があったので、このシートを応用した「営業力アセスメントサービス」で、我々がお客さま役になり、ロープレ形式でスキル判定を実施させて頂きレポートした。

 結果から書くと、売れない営業は、ヒアリングをする前に商品説明をしてしまう。それに加え、「深堀質問」というスキルがほとんど使えず、お客様のニーズの核心をついた提案ができない。お客様が抱える課題の発生原因や背景を聞かず、そうした状況に応じた課題解決提案ができないのだ。トップ営業は、「限定質問」「拡大質問」「深堀質問」「展開質問」「具体化質問」「感覚化質問」等の質問スキルを巧みに駆使し、お客様の心をわしづかみにしている。

 しかも自然にできている。ここが営業センスと言われる大きなポイントのひとつだ。また、成績の悪い営業マンにヒアリングをしていますか?と質問すると、必ずしていますと答える。次にヒアリングには三種類の方法があるけど知ってますか?と聞くとほとんどが知らない。

 つまり、やり方がまちがっている上に、勉強もしていないのである。コミュニケーションのやり方として、私は日本語で、「聞く」「聴く」「訊く」の三種類のヒアリングがあると説明している。お客様のニーズを把握するために、この三種類の“きき方”と「深堀質問」などのスキルを組み合わせて会話を組み立てるのである。文字通り、耳で聞くのであるが、相手に対する好意や真剣さを伝える傾聴も加え、敬意を払いながら訊くことを同時にやるのである。

文章で書くと難しく感じるかもしれないが、第10回で書いたロールプレイングをしっかりやれば、誰でもが身につけられる。ヒアリングスキルもまた、理解して、できるようになって、仕事を通じて続けられればよいのである。こうして身につけた能力は、お客様に限らず、社内であっても、家庭内であっても効果がある。誰にでも「効く」のである。

「フジサンケイビジネスアイ」

 
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