駒井研司が聞く プロの自己管理術

第11回

がむしゃらなだけでは評価されない 対談 亀井美佳さん、山崎篤さん(2)

株式会社ネオレックス  駒井 研司

 

 ビジネスのプロフェッショナル、亀井美佳さんと山崎篤さんに聞く、年末年始などの長期休暇の過ごし方。前回は、計画は立てるが決め過ぎず、でも自分なりのバランスを大切にする姿勢が印象に残った。

 --仕事上は、年末年始にどんなことをしますか

 山崎 12月決算なので新年度に向けた検討をします。10月着手なので“年末”というには少し早いですが。会社の目標に沿って自分の部門の数値目標とそれを達成するための戦略を検討し、社内で調整していきます。また、部門全体ではなく自分自身の取り組みや計画については、年棒制の年度始めとなる4月に決めることになっているので春に検討します。

 亀井 私たちアプレッソの決算は6月なので、仕事の計画は年末年始ではなく、その時期に行います。個人的な計画や目標設定は年末年始ですね。仕事とプライベートの年間のプランニングがちょうど半年ずれているのですが、半期ごとの見直しの機会にもなるし、ちょうどいいと思っています。

 --休みに仕事をすることは

 山崎 あります。コクヨの休みはおおむねカレンダー通りですが、取引先には変則的な休みも多いので、相手の都合に合わせることにしています。そもそも休日は「仕事をしない日」ではなく「好きに仕事をしてもいい日」と考えているんです。長期休暇は「なくてもいいけどあった方がいい資料」を作るなど、普段手がつけられなかったり、直接お金につながらない仕事をするのにとてもいいと思っています。

 亀井 仕事とプライベートの「オン」「オフ」の連続的な切り替えは、私も全く苦になりません。むしろ、休み中にメールをチェックできなかったり電話に出られない状態になっている方が落ち着かないですね。ただ、プライベートや家族を犠牲にはしません。30代の頃は仕事中心の生活でした。でも40代になった今は、家族や健康、趣味などと仕事のバランスを意識しています。

 山崎 社内のみんなにがんばってもらうためには、まず自分がしっかりがんばらないといけない。仕事は好きなので、それで構わない。でも、長時間がむしゃらに仕事だけをする、そして、それが評価される時代ではもうないんですよね。(つづく)



【プロフィル】亀井美佳 かめい・みか アプレッソ新規事業開発兼海外展開担当部長。44歳。熊本県出身。

【プロフィル】山崎篤 やまざき・あつし コクヨS&TネットソリューションVUシニアスペシャリスト。40歳。大阪府出身。

2013年12月23日「フジサンケイビジネスアイ」掲載
 

プロフィール

株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司

こまい・けんじ 自己管理のためのiPhoneアプリ「MyStats」(マイスタッツ)発案者。


Webサイト:株式会社ネオレックス

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