中小企業が持続的発展を目指すためには、将来を担う人材の育成が欠かせない。中小機構は、全国9カ所にある中小企業大学校で、中小企業向けに自社の経営課題解決に結びつけるための各種研修を行っており、2013年度開講コースの受講生募集を開始した。
研修は、1日のコースから10カ月に及ぶコースまで、受講生の目的やレベルに合わせて、フレキシブルかつバラエティーに富んだプログラムが用意されている。
短期間のコースでは、企業の管理者を対象に「経営戦略」「営業力強化」「生産力向上」「IT(情報技術)」「グローバル化」といったテーマの研修を提供。机上講義のほかに演習やグループ討議、現地講義なども採り入れ、学んだことをすぐに職場で生かせるような工夫を凝らしている。
中小企業大学校の最大の特色は、企業の中核となる幹部を育てる長期養成型の研修にある。中でも、東京校(東京都東大和市)の「経営後継者研修」は、自社の徹底的な分析などを通じて、経営者に必要な基本的能力や知識を10カ月で習得してもらう。これまでの33年間で1000人を超える地域のリーダーを輩出しており、それぞれが経営者・経営幹部として活躍している。また、各大学校で実施される「経営管理者研修」は月5日間×6カ月といったインターバル型研修だ。経営幹部や管理者に必要な知識やマネジメントの手法などについて、事例研究やグループ討議などを交えながら総合的な経営管理能力を体得できる。各大学校には宿泊用の寮も併設されており、受講生同士の業種やエリアを超えた人脈作りにも役立っている。
詳しくはホームページ(http://www.smrj.go.jp/jinzai/index.html)で。(独立行政法人中小企業基盤整備機構)
「フジサンケイビジネスアイ」