「この製品なら、海外でもきっと売れるはず」-。日用品を生産している中小企業のO社長は、そんな思いを抱きながらも、周囲に海外ビジネスに詳しい人がいないので、何から手をつけたらいいのか見当すらつかないでいた。そんな折、たまたま経営者仲間から聞いた中小機構の「中小企業国際化支援レポート」というサイト(http://www.smrj.go.jp/keiei/kokurepo/)にアクセスしてみて驚いた。自分が知りたいと思っていた情報が国・地域ごと、着順ごとに整理されて掲載されているのだ。
まず「海外展開の視点」という項目を開いてみると、中小機構の国際化支援アドバイザーが署名入りで、中小企業の海外展開に必要とされる実務情報を詳しく、かつ分かりやすく、写真やグラフ入りで解説している。文末に添えられているアドバイザーのプロフィルを見ると、大手商社で長年にわたり現地に駐在してきた人や国際機関で現地の実務に携わってきた人など、いずれも当該国の実情やビジネスに詳しいベテランばかりだ。
続いて「ケーススタディ」を開くと、海外展開している中小企業の事例がいくつも紹介されている。経営者から直接、海外展開に関する経営判断の背景や取り組みなどを取材してまとめているので、具体的で共感が持てる。
さらに「国際化FAQ」には、主要国の基本情報が「租税制度」「進出プロセス」「ビザ」など項目ごとに詳述されており、投資環境や投資手続きの国ごとの違いなどを比較しながら理解できる。
「中小企業国際化支援レポート」は冊子でも発行しており、全国の中小機構地域本部の窓口で入手できる。(独立行政法人中小企業基盤整備機構)
「フジサンケイビジネスアイ」