埼玉縣信用金庫浦和支店で開かれたキックオフミーティング=6月14日さいたま市浦和区
埼玉縣信用金庫(埼玉県熊谷市)が立ち上げた「さいしんコラボ産学官」(同)は、埼玉県内の中小企業の事業創出を目的に、大手企業が保有する開放特許を活用した商品アイデアを学生から募集する事業をスタートした。
同金庫浦和支店で6月14日、「知財を活用した商品アイデア創出事業」のキックオフミーティングが開かれ、埼玉県内の3大学(埼玉大学、芝浦工業大学、ものつくり大学)が参加した。さいしんコラボ産学官が事業趣旨を話し、知財活用を呼びかける富士通、イトーキ、日産自動車、産業技術総合研究所が開放特許について説明した。
学生が考案したアイデアを今後、約半年間かけてブラッシュアップするとともに、中小企業への訪問や発表会などを通じて商品化を目指す。
同事業は、大手企業などの開放特許に対する商品アイデアを学生が考案。そのアイデアをさいしんコラボ産学官や埼玉縣信用金庫が県内の中小企業に紹介し事業化を図る。
昨年は、産総研の「ドット絵でわかりやすい二次元コード」の特許を活用し、埼玉大学の学生が商業施設などで利用する迷子対策用商品「おまわりQR」を考案。このアイデアをもとに、埼玉県を中心とした中小企業4社が連携して商品化した。
さいしんコラボ産学官の清水勝専務理事は「中小企業が売り上げを伸ばすためには、学生の斬新なアイデアを活用することも必要だ」と話した。
「フジサンケイビジネスアイ」