戦後最大の自然災害に見舞われた被災地が立ちあがり始めた。被災者向け仮設住宅の建設が始まり、操業停止に追い込まれた工場の再開も相次ぐ。企業による支援の輪も広がっている。時間との闘いもあるが、私達が出来る最大限の力を今こそ注ぎたい。
ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役社長
一般社団法人中小企業情報化支援協議会 事務局長
森戸 裕一
今回の地震で被害に遭われた皆様に、心よりお悔やみ、お見舞い申し上げます。被災者の皆さま、そしてご家族やご親族、ご友人の皆さまが不安な日々を過ごされていると思うと、ご心中察するに余ります。
私たちの想像をはるかに超える被害状況を知るたびに、大きな驚きと深いショックを受けております。時に自然の絶対的な脅威の前では、私たち人間は己の無力さを感じ、呆然となってしまいます。
しかし、人間は、そのような自然の猛威を何度も乗り越えてお互いに力を合わせて生き残ってきました。人間は決して独りで生きているのではなく、お互いに助け合って、しっかりとつながりあって逞しく生きています。
今回の震災では世界中の人たちが心を痛め、一刻も早く皆さまが笑顔になれるように応援してくれています。被害の甚大さもさることながら、被災しては大変な状況になっても、自分や家族以外の周囲の方々を気遣い、復興に向けて動き始めていらっしゃる皆さん、特に若い世代の姿、助かっただけで幸せですと気丈に振舞う小学生、被災地で配給・炊き出しなどを手伝っている中高校生、被災地を訪れてそのまま避難所の高齢者の手助けをしている受験生、街頭に立ち献血や募金活動に奔走する大学生を見るにつけ、震災を逃れた私たちも、胸を打たれ、人間が持つ本来の強さを教えられます。
次世代を担う多くの若い人が、自分に何ができるかを考え、日本が持つ強さを信じ、これからの未来をどのように創っていくのかを既に考えはじめているのだなと感じています。被災地の皆さんにとって、まだまだ予断を許さない状況が続いているとは思います。
しかし、戦後日本の奇跡的な復興、経済発展を実現したDNAが私たち日本人には存在しています。
『世界最大級の震災だったが、やはり日本は奇跡的に復興した』というニュースが世界中を駆け巡るのも遠い話ではないと信じています。
世界に見せましょう!ニッポンのソコヂカラを!
「フジサンケイビジネスアイ」