株式会社アルゴマーケティングソリューションズ PRコンサルティング部

中小企業の環境広報を支援 デミパブリック、ノルド社会環境研

投稿日:2011年9月26日

 地球温暖化防止などの環境問題に挑む中小企業のPR戦略を後押しする動きが活発化してきた。広報コンサルティングの「デミパブリックリレーションズ」(東京都中央区)は10月から、環境市場開拓を狙う中小に焦点を当てた広報支援サービスを開始。民間調査機関の「ノルド社会環境研究所」(同)も環境広報支援を重点事業と位置づけ、その中で中小にも光を当てる方針。両社の展開を契機に、中小の経営戦略に広報を組み込む流れが広がりそうだ。

◆EVに着目

 「中小企業が持つ独創的な技術やサービスの可能性に注目して“表舞台”に立たせたい」。これが、両社の広報支援活動に流れる共通の思いだ。

 デミパブリックはこうした姿勢で、環境分野で商機拡大を狙う中小の広報を一手に引き受ける「環境PRパッケージ」を商品化する。

 着目する分野の一つが、電気自動車(EV)だ。その普及に伴い、モーターや電池などの新たな部品が増加する一方、急速充電器やEV製造などの新ビジネスが出現し、中小が活躍する機会も広がりつつある。

 例えば、同社にEV内の電流を効率的に制御するセンサーを製造する中小から「環境技術を認知させたい」との依頼があった場合、まずは依頼主を調査し独自の強みを明確化。その上で、具体的な広報戦略を立案し実践していく。そこで提案する目玉企画が、新聞・雑誌やインターネットなどの媒体を巻き込む体験会。会場設定から案内状の制作・送付やイベント進行の台本づくりまで一貫して行う。

 技術を前面に出したPRを避ける理由は、センサーを身近な存在として認知させるためだ。利用者目線の広報の舞台として想定している仕掛けが「EV試乗会」。新聞や雑誌などの記者が、依頼企業の技術者が運転する車両の助手席に同乗して説明を受ける。
 その上で、EVが二酸化炭素(CO2)排出量削減で果たす役割とセンサーの関係などを平易に解説する。体験会後の記者からの問い合わせは同社と依頼企業の総務課が共同で対応し、媒体へのアプローチ法などの助言もきめ細かく行う。

 一連の広報支援に必要な期間は6カ月で、価格は1社当たり157万5000円。追加料金を払えば半年以降の継続支援も可能だ。当面は年間10件の受注獲得を目指す。

 同社の瀧田理康社長は「中小企業は大企業に比べて圧倒的にアピール材料が少ない。材料発掘から支援し、それを社会に鋭く伝える橋渡し役を環境分野で果たしたい」と意気込む。

 「製品・サービスがもたらす『正』と『負』の両面をバランス良く伝えると、広報に対する社会の説得力が増す」

 その姿勢で広報戦略の策定支援や効果測定を行うノルドの堀越秀彦・調査研究部長も、中小の有望技術に熱い視線を注ぐ。同社は8月に重点事業領域を整理し、その一つを環境・エネルギーを含む「社会環境コミュニケーション・PR」とした。これを機に、中小の環境広報支援ニーズにも対応したい考え。

 中小の広報をめぐっては、自社に専門部署を作ったり、PR会社への広報業務の委託費を捻出したりする余力がないのが実情。ただ、広報戦略が無視できない存在となりつつある。

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デミパブリックレーションズは電気自動車レースに参戦、環境広報に必要な知見を蓄積している=岡山県美作市

◆消費者の共感必要

 日本総合研究所創発戦略センターの井上岳一主任研究員は、企業や商品を選別する消費者の目が厳しくなっている現状を踏まえ、「広告の信頼が揺らぐ一方、媒体を経由するため客観性が保たれる広報の信頼度が高まっている」と力説。なかでも環境製品の広報に対しては、「性能を訴えるだけでは消費者の心をつかめない。共感を得る工夫が大事」と指摘する。

 実体がないのに環境配慮を宣伝する行為を「グリーンウオッシュ」と呼び、環境広報で先行する欧米ではイメージ先行のPRには厳しい視線にさらされる。質の高い環境広報を産業の“各層”に広げる挑戦はこれからが本番だ。(臼井慎太郎)

「フジサンケイビジネスアイ」

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企業・団体概要

名称 株式会社アルゴマーケティングソリューションズ PRコンサルティング部
住所 〒100-0005
東京都 千代田区丸の内2-3-2郵船ビルディング1階
設立 2002年5月31日
資本金 680万円
従業員数 5人
URL

http://argo-ms.com

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