絵解き:若い世代のインフルエンサーが動画で日本を紹介する。
昨今、フェイスブックやインスタグラムなどの他社メディアやプラットフォームから情報発信する手法が「分散型メディア」として注目されている。結.JAPAN(東京都渋谷区)は、訪日旅行に特化した動画やライブ映像をフェイスブック上で配信するサービス「Wafoo(ワフー)」を運営している。
代表の中山氏が、日本人の父親とフィリピン人の母親を持ち、国際的な家庭環境で育ったこともあり、幼いころからアジア圏の旅行者と関わる機会が多かった。そんな中、動画を活用した日本旅行の情報が不足していると感じていたことから同サービスの提供を始めた。購買意欲の高い、アジア圏の20~30代の女性がターゲットで、サービス開始から半年で既に約3万人のフォロワーを獲得している。同社では、Wafooから情報発信したい企業や観光施設の動画の企画から制作、発信までをワンストップで請け負う。直近では、地方自治体と連携する地図アプリケーションの開発事業者から、中国語圏の旅行者向けにアプリケーション上に掲載する動画の制作および情報発信業務を受託した。基本料金は、3~5分程度の動画1本の作成が20万円(税別)。また、同社ではSNS(会員制交流サイト)やネットにおいて、アジア圏の若者に影響力を持つインフルエンサーを抱えており、動画に出演させるインフルエンサーが持つフォロワー数によって情報発信の価格が変動する。
「当社には、普段の生活の中でSNSを使いこなし、個人で最大約20万人のフォロワーを持つ、国際色豊かなミレニアル世代のメンバーが集まっており、Wafooのターゲット層に対して、どのようなコンテンツを作り、どのようにアプローチすれば刺さるかを熟知している」と中山氏は話す。今年中に100万フォロワーの獲得を目指しており、インバウンド需要を期待するホテルや飲食店、観光関連事業を展開する企業や自治体などからの受注が見込まれる。
「フジサンケイビジネスアイ」