エリアリンクのトランクルーム。新サービスは当面の間、同社への独占提供となる
運転手付きレンタルトラックサービス「レントラ便」を手がけるハーツ(東京都品川区)は、トランクルームへの運搬サービス事業を強化する。その一環として、無人のトランクルームへの運搬代行を業界で初めて開始。利用者が現場に立ち会わなくて済むという利便性を訴求し、新たな顧客層を発掘する。また、高齢者の利用が増えている点を踏まえ関連サービスを展開するほか、分かりやすい料金体系を導入する考えだ。
無人のトランクルームへの運搬代行は、業界最大手で「ハローストレージ」というブランドによって事業を展開するエリアリンクと共同で開発した。
一般的には契約者が現場に立ち会う必要があるが、今回のサービスでは自宅・会社と無人のトランクルーム間、無人のトランクルーム同士の運搬代行をハーツが請け負う。これによって「わざわざ足を運んで立ち会うのは面倒」「別の場所のトランクルームに切り替えることでコストを抑制したい」といったニーズに対応していく。
また、戸建て住宅からマンションに住まいを移したり。自宅リフォームに伴い、高齢者が利用するケースが増えている点に着目。自宅の訪問時に電球を外したり屋外の荷物を移動したりする、高齢者に特化した付随サービスも提供する。山口裕詮(ひろあき)社長は「これまでも行っていたが、気軽に依頼できることをアピールしていきたい」と話す。
新たな料金体系も視野に入れている。同社は事前に把握できる時間制料金を取り入れているが、借りたトランクルームの面積に応じた価格設定を検討。一目で価格を分かるようにする考えだ。
トランクルーム業界は毎年10%前後の成長を続けているという。こうした中、ハーツは時間制料金を売り物に15社と業務提携を行っており、業務の拡大を進めている。
「フジサンケイビジネスアイ」