三甲株式会社 総務部 部長 石黒 雄俊氏

公開日:2018年12月12日

物流機器大手専門メーカー 生産能力をさらに増強

事業内容を教えてください。
石黒 プラスチックに特化した物流機器専門メーカーで、フォークリフトで運搬するパレットや工場現場で使用する保管・運搬用の箱(コンテナ)、コンビニエンスストアで使用される箱(コンテナ)、ビールケース、給食のパン箱、農業用コンテナなどを製造しています。プラスチックパレットに関してはプラスチック物流業界でシェアトップですが、今後もさらに伸ばしていきたいと考えています。近年、インターネット通販の広がりなどから物流量が増えていますが、物流業界では人手不足による省人化などが課題となっており、コストをかけずにモノを運ぶという動きが加速しています。当社のプラスチック物流機器は、物流全体に掛かるコストを下げることが可能な商品群を多数有しております。こうした背景から当社の業績も好調に推移し、前期の売上高は1000億円を超え、今期は1100億円を見込んでいます。
物流業界などで使われるパレットにはさまざまな種類がありますが、プラスチック製はどのくらいを占めていますか。
石黒 現在でも約7割が木製で主流です。このほかにも鉄製や段ボール製のパレットがあり、プラスチックパレットは2割程度です。ただ、木製パレットは寿命の問題に加えて、ささくれや木屑がでて商品を傷つける恐れがあります。これに対してプラスチックは、衛生的でリサイクルして使えるというメリットがあります。そういう意味で、プラスチック製物流機器にはまだ伸びていくと考えています。
プラスチック物流機器に特化しているということですが、他社とは違う強みはどこですか。
石黒 当社は全国26カ所に工場をもっており、「ほしい時にすぐに届けられる」という即納体制を整えています。また、プラスチック成型機の保有台数も国内ではトップクラスで、他社を圧倒する生産能力をもっています。さらに全国66カ所に営業所があり、顧客と密接な営業体制を構築しています。業界や顧客の細かい要望や特注品などにも対応しており、新製品も年間200種類以上投入していることも強みです。
物流機器以外での製品もあるのですか。
石黒 工事現場などで使用される安全保安用のコーンも当社の取扱製品です。このほかにもフェンスやバリケード、ゴミ箱など、プラスチック製品は多岐にわたって扱っており、ほとんどの業界とお付き合いがあります。
現在、事業で力を入れていることは。
石黒 物流を支え、お客様の物流を持続的に発展させて頂くことです。グループ会社の中に三甲リースという会社があり、当グループでは、製品を貸すこともできます。三甲リースでは電波を用いてRFタグのデータを非接触で読み書きするRFIDによってパレット一つひとつに識別番号をつけてパレットの使用状況などが把握できるようにしており、パレット動向の分析サービスも手掛けています。
消費があってモノがつくられれば、必然的に物流も関連してきます。そのためには、当社製品は必要不可欠であり、グループ一丸となって物流をいろんな方面からサポートし持続的な発展に寄与していきたいと考えています。
また、最近では鉄と同じ程度の強度をもった大型(内容量500L程)プラスチック製メッシュコンテナ「TLコンパレッターF#540」を開発し、昨年、グッドデザイン賞を受賞しました。従来は鉄製のメッシュコンテナが殆でしたが、錆びる・重いといった課題がありました。TLコンパレッターF#540は鉄製に比べ錆びないという利点と20%の軽量化を実現し、課題を解決。今後も新しい技術を研究・開発し、物流の改善と発展に注力していきます。
工場や営業所が多く、事務的管理は煩雑だと思いますが、情報システムは独自に構築していますね。
石黒 受注、生産、出荷の各オーダーなどのシステムは、当初から独自システム構築しています。システムに会社があわせるのは良くないと思っており、会社のやり方にシステムが寄り添うというのが一番だと考えています。
今後の方針は。
石黒 海外にも力を入れていきます。今後は海外拠点の拡充・生産設備増強を予定しております。
まだまだ、鉄や木、段ボール製の物流機器が多い状況であります。環境にも優しいプラスチック製物流機器で物流改善を出来ることが多々あります。今後も生産能力・営業力をさらに増強してまいります。

総務部 部長 石黒 雄俊氏(いしぐろ・かつとし)
1981年入社 製造本部・知的財産部を経て2018年6月より現職。
愛知県出身 61歳。

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