精密工具と時計の製造メーカー、協和精工(秋田県羽後町)は雪国対応型の太陽電池パネルの取り付け台「スノーターン90」を開発、今秋から販売を開始する。手動型のハンドルによってパネルの角度調節を自由に行え垂直に設定できるため、冬場には雪が積もらず高い発電効率を実現するのが売り物。ビルの屋上や一般家庭の庭に設置できる「平面設置タイプ」と工場や商業施設などの垂直な壁に対応する「壁掛けタイプ」によって構成され、初年度はおのおの10台ずつの販売を計画している。
一般的な太陽電池パネルの構造は、角度があまりついていない。このため雪国では積雪しやすく、太陽光発電の普及が遅れている。こうした現状を踏まえ、垂直にすることによって雪で覆われない構造を実現した。
新製品の特徴は、直接光と積雪面からの反射光で発電効率が向上する点。同社による実証試験は終えていないが、北海道江別市によると角度が33度のパネルに比べ垂直パネルの方が、発電量は約2倍に達したという。
取り付け台の価格は平面設置型が1台100万円から、壁掛けタイプは20万円からを予定している。
「フジサンケイビジネスアイ」