「スマチャ」のチャージャーとモバイルバッテリー
不動産事業を手がける大倉(大阪市北区)は、スマートフォンやタブレットなどを充電できるモバイルバッテリーのシェアリングサービス「SmaCha(スマチャ)」の全国展開に乗り出す。1月下旬から東京や大阪などの商業施設や飲食店などに充電器を設置し、2月中に100カ所まで拡大。年末には2万カ所を目指す。初年度は5億円、2年目には30億円の売り上げを見込む。
スマチャを利用するには専用のアプリをスマホにダウンロードしユーザー登録後、アプリで近くの設置場所を検索。そこでQRコードをスキャンしてバッテリーを取り出してレンタル使用。利用者は移動しながら充電でき、返却は近くの他店舗でも可能だ。
このように利用者は借りるときと返すときの2度にわたり来店するので、設置店舗は集客効果を得られる。料金は1日100円で、中国で圧倒的に使われているスマホ決済サービスのアリペイやウイーチャットペイのほか、クレジットカードなどにも対応しており、東京五輪・パラリンピックを控え増加が見込まれる訪日客の取り込みにも有効という。
また設置料金は無料で、空きスペースの有効活用も図れる。災害時には緊急用モバイルバッテリーとして有効活用できるので地域の社会貢献にも寄与できる。
設置店舗は東京など首都圏、大阪近辺のほか、札幌、名古屋、広島、沖縄の商業施設や飲食店、カラオケ、映画館、交通機関など幅広く展開していく考え。
一方で海外展開も視野に入れる。現在は台湾、タイ、米国、シンガポールなどから引き合いが来ており、20年中にもサービスを始める見通しという。
「フジサンケイビジネスアイ」