鉄道の車両整備を手掛ける堀江車輌電装(東京都千代田区)は、障害者雇用の一環として2015年12月に買収した高田産業のビルメンテナンス事業部で障害者雇用に力を入れる。また同年8月から運営している障害者サッカースクールに続き、17年度からグループホーム事業も始める予定で、事業拡大に伴い障害者雇用も定期的に行っていく方針だ。
堀江車輌電装の堀江泰社長(右)と、障害児向けフットサルスクールに参加する児童
ビルメンテ事業は今年4月からサービスを開始。これに伴い特別支援学校と連携し、生徒を実習生として受け入れる。同校では清掃を中心とする授業があり、同社で実習することで企業で働くという社会活動をイメージできるとしている。
同社は現在、障害者を1人雇用しているが、特別支援学校との連携を機に積極的に採用していく。また他社への人材紹介につなげることも可能という。
グループホームについては、障害児をもつ親の会と共同で立ち上げて運営していく予定。
同社は14年、障害者支援事業「トライアングル」を始めた。堀江泰社長が個人的にボランティアとして活動する中、障害者の「働く選択肢」の少なさを痛感。実雇用率を上げる解決策の一つとして、障害者と障害者雇用を推進する企業をつなぐ支援活動ができないかと考え、同事業を立ち上げた。
障害者雇用を検討している企業へのヒアリングから、事前の雇用体制づくり、雇用後の相談まで社会福祉士、職業生活相談員、企業在籍型職場適応援助者など、在籍している専門スタッフが段階的かつ継続的にサポートする。
「フジサンケイビジネスアイ」