クローバー・ネットワーク・コム代表取締役 長原伸介さん
□クローバー・ネットワーク・コム代表取締役 長原伸介さん(62)
■リスク回避やマーケティングに貢献
--インターネット時代に企業が抱えるリスクとは
「非対面での取引が増え、相手がどんな人なのか分からない状態で契約しなければいけないという怖さがある」
--どんなリスク回避サービスを提供しているのか
「主力の『Doc Bell(ドック ベル)』では、全国約4億7000万件の固定・携帯電話番号の使用状況について、独自技術で相手先の電話を鳴らすことなく毎月リサーチし、データを14年間蓄積している。クレジットカードなどの信用取引の初期審査における本人確認の裏付けとして、なりすましの防止などに役立つ」
--幅広いサービスメニューをそろえている
「例えばパソコンから携帯電話番号にショートメッセージを一括送信する『Doc Mail(ドック メール)』も伸びており、口座引き落とし通知や事務手続きに関するお知らせメールなどに利用されている。従来の架電やダイレクトメールでは、セールスや迷惑メールだと思われて届かないことが多いが、ショートメッセージなら、お客さまにほぼ確実に届く」
--新たな展開も始めている
「最近、『Doc Mail』を販促・キャンペーン通知などのマーケティングやアンケートに活用する事例が増えている。また12月からは新サービス『Doc Business(ドック ビジネス)α』も開始する。法務局の法人登記データや県税事務所の法人設立届出データ、URLに加え、『Doc Bell』および『官報破産者情報』などのデータを搭載。マイナンバー制度の法人番号にも対応する。設立時期やエリア、業種などで絞り込み検索ができ、法人の与信審査だけでなくマーケティングにも活用できる。企業のリスク回避だけでなく、ビジネスチャンスの拡大にも貢献していきたい」
◇【プロフィル】長原伸介
おさはら・しんすけ 中大経済卒。1977年、リッカー入社。97年、クローバー・ネットワーク・コムの前身であるひまわり情報に入社。執行役員、常務取締役を経て2015年4月から現職。長野県出身。
「フジサンケイビジネスアイ」