興行チケットの2次流通サービスを提供するチケットストリート(東京都品川区)は、eコマース世界最大手の米イーベイなどと資本業務提携し、イーベイ子会社で2次流通販売の米最大手「スタブハブ」が取り扱う欧米のスポーツやコンサートなどのチケットを9月中にも国内で販売する。また、近く旅行代理店とも提携し、チケットとツアーを組み合わせた事業にも参入する。
日本ではまだ広く認知されていないチケットの2次流通市場だが、年間売上高2000億~3000億円とされる米最大手との提携をきっかけに、市場拡大に本腰をいれる。
チケットストリートは1日付でイーベイとグリーベンチャーズ(東京都港区)を相手に第三者割当増資を実施し、資本金を3倍強の2億1710万円に増強。グリーベンチャーズが法人としては筆頭株主になった。調達資金の一部はスタブハブのサービス機能を導入し、国内利用者向けに提供するためのシステム構築費用に充てる。 チケットの2次流通は、主催者などから購入したチケットを、買いたい人に転売する。古物商の許可が必要だが、転売目的の買い占めや公共の場所での販売は禁止されている。
従来はヤフーオークションなどネット競売が一般的だったが、料金を振り込んでもチケットが届かなかったり、偽物が送られたりするなどのトラブルもある。
チケットストリートは、利用者の不安を取り除くため、販売希望者の身元チェックや偽物チェックを徹底しているほか、興行が中止になったりチケットが偽物だった場合に全額返金する「安心プラス」をチケット購入額の10%で提供している。
スタブハブは米国のチケット2次流通市場でシェア過半数を占める最大手で、米大リーグ(MLB)や大手興行主AEGなど複数の企業から公認を得ており、日本でもMLBや米プロバスケットボールリーグ(NBA)など米国や欧州で行われる興行のチケットを手軽に購入することができる。
「フジサンケイビジネスアイ」